さよなら私のクラマー（新川直司） Episode 49

いよいよ高等学校女子サッカー選手権　埼玉予選が始まる。
予選リーグ、そして決勝トーナメント、決勝リーグを経て、
上位2チームが関東大会に進むことが出来る。

そして関東大会上位7チームが全国大会へ。
全国への道のりは何とも険しいものですね。
まずワラビーズの目標は関東大会出場。

つまり埼玉で2位以内に入らないといけない。
浦和邦成以外に強いチームはいるでしょうからね。
簡単な事ではないでしょう。

そこで監督が打ち出したのは合宿。
とにかく一週間サッカー漬けだ。

合宿の前に、監督が怪しい人物と会っていたという情報がありましたが、
実は周防の父親で、彼は寺の住職。
つまり監督が合宿の場所に依頼していたのだ。

娘のためですし、嫌というわけがないですよね。
周防はいつもの無愛想な表情ですが、
父親は「あんな楽しそうな顔は初めて」と言っていましたね。
親だから分かる事なのでしょう。

練習に入る前に、監督が選手達に語る。
お前らには伸び代しかない
諦めずにボールを追い掛けろ

能見と二人で必ず才能を見つけ、それを伸ばすと宣言。
そして　君達は強くなる

これほど心強い言葉は無いでしょう。
選手達は監督や能見を信じてフットボールに没頭すれば良いのだ。

合宿では普段見ることが出来ない仲間の姿を
見ることが出来るのも面白い所。
実は恩田の料理スキルが高いとか。

 
夜はチームの戦術について。
監督の説明を聞いていて越前が気付く。
これはゲーゲン・プレッシングだ。
 
そう、ワラビーズの特徴は、長く速く走れること。
スピードだけなら全国トップクラス。
だから、それを活かすにはゲーゲン・プレッシングなのだ。
 
確かにポゼッションサッカーは強い。
しかし、それを今から目指しても、
久乃木、興蓮館、浦和邦成には追い付けない。
 
構築されたシステムを食い破れ
規律を打ち砕け
パスコースをことごとく潰せ
連携を寸断しろ
試合を力ずくで自分たちのモノにしろ
 
この監督の言葉が彼女達の背中を押す。
混乱をもたらせ！！
 
良い流れですよね。
次の大会の台風の目になるのは確実！？