電波的な彼女 (原作/片山憲太郎 漫画/平岡滉史) 1話
(コンテ構成/降矢大輔 キャラクター原案/山本ヤマト)
ウルトラジャンプ2020年7月号からの新連載
校舎裏に呼び出された柔沢ジュウ。
不良である彼は、喧嘩の申し込みだと予想していた。
しかしそれは大きく裏切られた。
見知らぬ長髪の女子が跪き、
我が身はあなたの領土 我が心はあなたの奴隷
我が王 柔沢ジュウ様 あなたに永遠の忠誠を誓います
そう言いながらジュウの靴に口づけをするじゃないか。
気持ち悪くなって、猛ダッシュして逃げるジュウ。
これなら喧嘩の方がマシだ。
しかし、その後も付きまとわれるジュウ。
名前を訊いてみると、現世での名前は堕花 雨(おちばな あめ)と言うらしい。
現世・・・ そう、彼女は
前世では偉大な王だったジュウの騎士だったと言うのだ。
なるほど電波的な彼女=雨か。
しかし、突き倒した時に見た彼女の瞳は、
不気味なくらい澄んでも、どす黒く濁ってもいなかった。
あんな瞳をする者が、バカみたいな妄想を口にするだろうか。
その後も雨の期待を裏切ろうと、色々やってみるが、
彼女はまったく揺るがない。
不良の先輩を利用して、彼女を襲わせようと企むが、
自分が信じていた者(母親)に裏切られた時の事を思い出し、
自分まで母親のように最低な人間になるつもりかと、
結局、雨を襲おうとしていた不良達を雨と二人でぶっ飛ばす。
素直に雨に謝罪するジュウだが、
雨は真実を聞いてもショックを受けていなかった。
それはジュウの意志に従うのが雨の義務だから。
まあ、それではジュウも納得がいきませんよね。
何か願い事を言えと言うと、
それなら雨は、側にいる事を許して欲しいと。
半ば呆れながら、ジュウは認めると、
雨はとても良い笑顔をしてみせた。
それは出会って初めて見せた微笑みだった。
(なかなか魅力的な微笑みでした)