漫画好きのひとり言

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変と乱 (しおやてるこ) 5話

私は莉子にとって都合の良い「友達」だった
高校に入学してすぐ私は莉子に選ばれた
 
「涼子が一緒じゃなきゃヤダー」
華のある莉子に選ばれて嬉しかったのは最初の一年
 
「課題やっといてね 涼子得意でしょ?」
莉子にとって都合の良い下僕と気付いたのが二年の春
 
「他のグループの子と仲良く話してたでしょ・・・
あの子はあまり良い噂聞かないからダメだよ?」
莉子に愛想が尽きたのが三年の春だった
 
莉子には悪いけど
 
「涼子の薄情者~ またアタシより良い点取ってるし~
次またアタシより良い点取ったら絶交しちゃうよ~ いいの?」
私は先に行く
 
莉子の上へ!!
 
涼子から広がった噂を莉子は否定できない。
そのせいで莉子はクラスに居場所がなくなっていた。
 
ドゲザーと蔑まれ、彼女の取り巻きも愛想が尽きて離れていった。
 
三年間続いた莉子の天下は
あっけなく崩れ落ちた
 
今思えば、莉子は自分から絶対に謝らなかった・・・など、
不満に思っていた事がクラスメイトから、どんどん出てくる。
 
聞こえるように悪口を言われ、莉子は教室に居られなくなる。
俯きながら教室を出て行く莉子。
 
そして莉子の居場所に涼子はいた。
その居場所は案外心地良かった。
莉子の取り巻きだった子と莉子の悪口を言って笑う。
 
でも、こんな状況を快く思わない者がいる事に、
涼子は気付いた。
 
絵美だ。
涼子や莉子の取り巻きだった子達を睨んでいた。
 
歪んだ愛情を持っているが、絵美は莉子が大好きなのだ。
大好きな莉子が暗い顔をして俯いているのが面白い訳がない。
 
莉子の可愛い顔が見たいのに、
あんなブスな連中に好き勝手言わせているの!?
許せない
 
莉子が学校に来なくなったらどうするの!?
あんな何も分かっていない連中に
私の莉子が辱められているのは耐えられない
 
あいつら全員 コロス
莉子が見られなくなっちゃったら涼子さんも・・・
 
浮かれすぎた
涼子は反省したでしょうね。
この化け物(絵美)を飼い慣らさないといけないのだ。
 
もうあいつらの好きにさせない
 
自分の身を守るためにも、
絵美を安心させなくてはいけない。
 
しかしもう手遅れかもしれない。
莉子は不登校・・・いや、最悪の選択をするかも。
そうなると絵美の暴走を誰も止められないでしょう。