漫画好きのひとり言

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ヴァンピアーズ (アキリ) 24話

捜していた宝剣使いは目の前に。
これでアリアは死ねる。
 
しかし、ついさっき「軽々しく死にたいとか言うな」と言った手前、
「殺してくれ」と言えない。
 
千代は明日休みなので、人捜しを手伝えると言うが、
もうその必要はない。
そして願いを叶えて貰う為にアリアが取った行動は・・・
 
金の延べ棒6本を千代の目の前に置き、
「こっ、この金 全部あげるから頼みを聞いてくれないか」だった。
シンプルな交渉に出たなぁ。
 
しかし千代は「いらん」とあっさり拒む。
「こんなもん もらわんでも聞いたるよ」
 
その言葉にアリアは大喜び。
「いいのか!?」 「絶対だな!?」と、千代に確認し
「それ(宝剣)で私の心臓を刺してくれ」と頼む。
 
・・・・・・ふむ
これ(宝剣)でか
 
やってくれるか
 
もちろん・・・・
いやに決まっとるやろが!
 
そりゃそうだ。
聞くとは言ったが、やる(実行する)とは言っていない。
そもそも人殺しなんて出来る訳ない。
 
大体ついさっき軽々しく死にたい言うな言うとったもんが、
支離滅裂やで ほんま!!!
 
アリアが小声で「うん まったくです・・・」と言っているのに笑う。
 
だが千代・・・
お前のとはわけが違うんだよ
 
なにがちゃうねん
 
私は死ぬ事も 老いる事もできない
たとえ千年が何度過ぎても この姿のまま・・・
 
この言葉をすぐには千代も受け入れられませんよね。
「アホみたいなこと言わんとや・・・」と言うが、
その時のアリアの真剣な表情を見て、ふざけてはいないと感じたようだ。
 
ここで昼間にアリアと一緒に居た男が現れる。
たぶん、この男は千代の家系の事を知っていたのでしょう。
アリアは狸め・・・と言うが、約束は約束。
 
男は約束のものを戴くようだ。
 
何を・・・と思ったら、刃物を取り出し、アリアに突き立てる。
欲しかったのはアリアの血・・・永遠の命。
 
しかし、それは二郎が阻む。
アリアの行為は“無闇に同族を増やさない”という掟に反する。
 
もうどうだっていいんだよ そんなことは
千代、見てみろ
 
アリアは刺された場所を千代に見せる。
傷跡は光を放ちながら、みるみるうちに塞がっていく。
さすがに、これを見たら千代もアリアの不老不死を信じるしかない。
 
その剣を使える者だけが私達に死をもたらすことができる

助けてくれ
 
二郎がアリアを取り押さえるが、
アリアは千代に「こいつ(二郎)もろとも突き刺せ」と言う。
 
剣を持つ千代。
「心臓だ 外すなよ」
 
アリアに向かっていく千代。
ドッ
二郎は咄嗟に退いたが・・・
 
千代の手に宝剣はなかった。
ごめんアリアちゃん
うちにあんたは助けられへん
 
・・・できるさ
死だけが私の救い・・・
 
何故、アリアはそんなに死にたがるのか?
何もかもやり終えて、思い残すことはないのか。
 
確かにアリアとは知り合ったばかりで、
細かい事は分からない。
でも分かる事もある。
 
あんた ずっと悲しそうや
今にも泣きだしそうやんか
 
うちらはもう友達や
なんや知らんが うちはあんたに救われた
死んで楽になるんやめて生きようと思えた
 
せやからアリア
うちが生きてる間は絶対に死んだらあかんからな!
どうせあんたにとっては大した時間ちゃうやろ!! 知らんけど!!!
 
アリアは、それなら千代が死んだ後、子や孫に頼んでも?と訊くが、
それは自分には関係ないから好きにしろと言う。
 
滅茶苦茶やな
 
ややこしいのは婆さん譲りや
 
・・・もしかして千代の婆さんも宝剣使いだった?
そして今は一花が宝剣使いなので、
隔世遺伝するのかもしれませんね。
 
二郎は、そんな事で死にたがりが収まるとは思っていなかったが、
アリアはあっさり「まいった。当面 生きときます」と答える。
これには二郎もビックリ。
 
それはアリアが間違えた事の三つ目
心にふれてしまったこと
 
・・・さ そしたら お別れや
うちらの時間は違いすぎる・・・
一緒にはおられん
 
元気でやりや
 
どうせ元気だよ
死なねえんだから
 
千代は念のため、宝剣は預かると言う。
自分以外にも使える者がいるかもしれない。
 
こうしてアリアは宝剣を千代に預け、
二郎と共に去って行った。
 
ある者は言った。
何もかも風を追うようなことだ。
かつてあったことは、これからもあり。
かつて起こったことは、これからも起こる。
 
太陽の下、新しいものはなにもない。
何事にも時がある。
全て定められた時がある。
 
千代は結婚し、子を産み、
子もまた結婚し、子を産んだ。
 
一花ちゃん
あんたは心の示すとおり生きや
 
千代の墓の前でアリアは思い出していた。
ありがとね。お参りしてくれて。
 
こちらこそ。来られてよかったよ。
 
・・・なぁ、一花
千代は幸せだったと思うか?
 
んー?
・・・分からないけど
 
前を歩いていた一花が振り向く。
その姿が千代と重なる。
 
いつも笑ってたよ
 
それで十分でしょう。
良い話だったなぁ!!