漫画好きのひとり言

今までありがとうございました!

スーサイドガール (中山敦支) 13話

今でもはっきり憶えている。
肋骨を突き破るほどの力で拒絶する父の大きな手の感触を、
そして暗く冷たい水底へ落ちていく母と父の安らかな笑みを。
自分は愛されていなかった。
 
パワーアップした水蛭子岬のフォビアに苦戦する星と満天。
フォビアは10年前にたまたま取り逃がしてしまった小娘を
やっと美味しく戴く事が出来ると嬉しそうだ。
 
早く食べてしまいたくてしょうがなかった。
しかしスーサイドガールになって、
より成熟して帰ってくる今日を夢見て耐えた。
 
そういうフォビアを、星は否定する。
「たまたまじゃない お前は失敗した・・・!
お前は負けたんだ 夕空ちゃんの家族の“愛”に!
お前の記憶をあたしは見た 偶然なんかじゃない・・・!
夕空ちゃんは生かされたっ!!!」
 
これで夕空も理解したでしょう。
あの父の手は拒絶する手では無く、助けようとしていた手。
二人の笑みは、私(夕空)を助ける事が出来た安堵の笑み。
 
私は愛されていた
 
しかし気が付くと状況は最悪。
星は上半身と下半身を断たれ絶命。
そしてフォビアは星を喰い初めたのだ。
 
甘いなぁと言いながら食べ尽くすと、
フォビアは更にパワーアップ。
 
ははははははッ
やった! やったぞ!
これでもう怖れるものは何も無くなった!
これで俺も“メガロフォビア”だ!!
ははははははははは
 
最悪の展開!?と思ったが、
それを見ていたメガロフォビアは「バカっちね」と冷ややか。
 
自殺装束着装 過服薬少女 ドリーミングミスト
 
実は夕空が見せていた幻覚。
勝手に勝ち誇るフォビアを尻目に、
夕空が星と満天を回復させていた。
 
ついに三人目のスーサイドガールの参戦だ。
自殺少女 覚悟完了
 
さぁ貴方の夜を終わらせよう
 
形勢逆転なのに、何故か観戦中のメガロフォビアは嬉しそう。
これくらい手応えが無いと面白くないと言うのか・・・
 
幻覚だったことに気付き、三人に襲いかかるフォビア。
ここで夕空の能力が炸裂。
彼女は注射を打つ事で身体能力をアップさせるのだ。
 
硬化剤で身体を硬く、加速剤で素早く・・・
これでフォビアを翻弄させていた。
 
天使様・・・ 私はあなたに謝らなければなりません
本当は・・・ 心中なんかどうでもよかった
ただお父様とお母様にあいたかった
だけど・・・ もう大丈夫
星が愛を証明してくれたから
貴女(満天)は私の天使様
 
逝きます!
バーストステロイド“強化剤”
心の闇夜の使者達よ!
還れ! 黄昏の地平のその先に!
 
断末魔法心中 プリズムマカブルレインボー
 
三人の合体技で水蛭子岬のフォビアを撃破!!
さすがにもう復活はないでしょう。
気になるのは観戦していたメガロフォビアですね。
今回はこのまま去るのかな。
 
何にしても夕空の心が救われて良かった。
スカッとしたぜ!