漫画好きのひとり言

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ボールルームへようこそ (竹内友) Heat59

双子に飛びかかられたが、その後で釘宮が姿を現わした。
「呼び出しちゃって悪いね 富士田クン」
 
多々良は挨拶をして「腰の調子は如何でしょうか・・・?」と訊く。
「うわ・・・ それ聞くの? 今年の三笠宮杯は無理だよ
富士田クンこそ 目はどうなの」
 
いや本当にすみません
・・・僕は 仙台は「出ちゃ駄目だ」って 言われてます
 
・・・・ ふふ 無様だな 俺たち・・・・
 
そんな そんな・・・
僕 釘宮さんのおかげで今日一日
不貞寝せずに済んで助かりましたよ!!
 
競技中の事故だし、お互い様だからなぁ。
そして釘宮に促されて、建物の中へと進む。
 
ここはトレーニング&ダンススタジオという事だが、
どういった施設なのか?
 
釘宮に訊くと、
シェアハウスとゲストハウスの中間みたいな宿泊施設で
紹介制の練習場をくっつけた感じかな・・・と言う。
 
多々良が練習場を覗くと、練習中のペアが何組かいた。
そこから足が進まない多々良に、釘宮が「入らないの?」と訊く。
 
いや その これは自分でも 驚いてるんですけど・・・
結構 辛いものですね 自分が踊れない時に
他人の練習を目にするのって
 
そんな多々良に、釘宮は言う。
なに 自分ばっかり 不幸ヅラしてんの
俺だって こんな空間 しんどいよ・・・・
 
確かにそうだ。
釘宮も同じだ。
 
まぁ 君の言う「練習を見せつけるな」
「これ以上 上手くなるな」って気持ち 分かるかな あはは・・・
 
僕 そこまで 言ってないです
混乱させないでください
 
「じゃあ、練習場から離れましょう」と多々良は釘宮に言うが、
釘宮は「多々良と違って怪我で踊れないから
ここが苦手なわけじゃない」と言う。
 
ただ単純に 俺が“劣等生”で
こいつらが“優等生”だからだよ
 
釘宮の言った言葉をそのまま受け取った多々良。
優劣とかは あまり考えたくないですけど
明らかに上手そうな人が沢山いるのは よく分かります
 
それから多分 年齢層が僕と近い
 
そう それが分かるなら良かった
君も劣等感を勉強すると良いと思うよ
 
まさか多々良は劣等感の勉強のために呼ばれた?
 
友達の輪でも広げたら?
俺が通っていた時は岩熊善徳さんとかいて色々話してたよ
 
多々良も岩熊さんの事は知っていて、
懐かしいなぁ・・・なんて思っていたら、目の前で練習していた。
これは挨拶して、話をするしかない!
踊れないなら、別の事を学んでダンスの栄養にしよう。