漫画好きのひとり言

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悪役令嬢転生おじさん (上山道郎) 13話

今回はグレイスの父親・レオポルドの話。
財務大臣を務めていて、家を留守にすることが多く
2ヶ月ぶりに帰宅していました。
 
貴族社会のトップだけあって さすがの貫禄だが・・・
年齢は今年で45歳・・・
わたし(憲三郎)より歳下なんだよなあ・・・
なんだろう この罪悪感・・・
 
レオポルドはグレイスにお土産があると言うが、
執事のセバスチャンは、あまり気乗りしていなかった。
食事を済ませて落ち着いてからのほうが・・・と言って、
あまりグレイスに見せたくない様子。
 
それもそのはず。
レオポルドが買ってきたのは木馬だったのだ。
 
15歳のレディーに木馬って!
 
でも憲三郎は察した。
グレイスは5、6歳の頃 木馬に乗るのが大好きだったから
その頃の感覚のままでお土産を選んでしまったのだ。
 
こんなお土産を本来のグレイスが見たら、烈火の如く怒ったでしょう。
しかし、今のグレイスの中身は憲三郎。
 
・・・・お父様
さすがですわ 憶えていてくださったのですね
 
「?」となるレオポルド。
 
来月の・・・ 従兄弟のフランソワ(5歳)の誕生日に
良い贈り物が無いか・・・
わたくしが探していたことを・・・・!
 
そしてセバスチャンに言う。
あなたまさか この木馬をわたくしへのお土産だと思ったの?
そそっかしいですわね・・・ よくお考えなさい
まさか15歳の娘へのお土産に木馬を買ってくるなんてこと
お父様がなさるはずがありませんでしょう・・・?
 
この言葉はセバスチャンにとっても助け船になったでしょう。
気まずくなるところをグレイスの機転で、逆に父の手柄にしたのだ。
 
まったく・・・ おっしゃる通りにございます!
さすが旦那様! 
グレイス様のために・・・・・
これほど的確な物を選ばれるとは!
 
こう言われては、さすがにレオポルドも受け入れるしか無い。
 
わ・・・ わかってくれて うれしいぞ グレイス
 
若干、不本意でしょうけど、
レオポルドもグレイスの言う通りだと気付いたでしょう。
 
そしてヴァルツ親方に、魔法の杖を どうにかしてもらうおうと伺うと、
そこにはレオポルドの姿があった。
何とコマ回しで遊んでいたのだ。
 
どうやら土産選びで失敗して落ち込み、
気晴らしの為に親方の所に遊びに来て、
コマ回しに付き合って貰っていたらしい。
 
グレイスにフォローされて皆の前で恥をかかずにすんだ
・・・とはいうものの 思い知らされるよ・・・
やはり私に公爵なんて似合わない
しょせんは田舎貴族の次男坊なんだってね
 
実は公爵家の血統を継いでいるのはグレイスの母の方。
レオポルドは能力を買われて婿入りをした養子なのだ。
だからコンプレックスを持っていても仕方が無いが・・・
 
男として その気持ちは分かる・・・
しかし・・・!!
 
ここでグレイスはレオポルドに声を掛ける。
当然 驚くレオポルド。
そして、この状況をどう説明しようか困ったようだが・・・
 
ずるいですわ お父様!
ご自分ばかり そんな楽しそうな遊びを!
わたくしにも教えて下さいませ!
 
レオポルドは戸惑っていたが、
グレイスが母には内緒で親方の所には よく来ていると教えると、
妻の耳に入らないと察したのでしょうね。
嬉しそうにコマの使い方をグレイスに教えていました。
 
そしてコマ回しの最中にグレイスは胸の内を伝える。
お父様はたしかに・・・
お生まれは田舎で 家柄も名門ではないかも知れません
ですが わたくしは・・・
誰よりも お父様を尊敬しておりますわ!
 
この言葉は嬉しかったでしょうね。
もちろん、憲三郎の親目線があってこそ。
 
お父さん あんたは
家族を愛し 仕事を愛し
その使命を誠実に全うしている
誰よりも立派な父親だよ!
 
ちなみにコマ回しはグレイスの勝利。
昔取った杵柄ですなぁ・・・