漫画好きのひとり言

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絢爛たるグランドセーヌ (Cuvie) Scène.094

キーラの作品に拍手喝采
奏も全力を出し切り、最高に気持ち良かったと言う。
また踊りたいとも言っていましたが、
限られた機会だから本番は貴重と言われてしまう。
 
それは確かにそうだ。
こういうのを一期一会と言うんだ。
 
この後、七海が踊っていましたが、
踊りは良かったものの、楽しそうに見えなかった。
 
曲はラテン系っていうのかな ビートがあってアップテンポで
それにはちゃんと乗っているのに、音楽にはあっていないような・・・
 
そう感じたのは奏だけでは無いようだ。
踊り終わった後の拍手が、トビーやキーラの作品よりおとなしかった。
七海も高い評価は貰えないと思ったでしょう。
 
こうして全ての作品の発表が終わり、結果発表。
皆が緊張した面持ちでいるが、奏だけはちょっと違った。
 
賞よりも もう一度 皆で踊る機会が欲しいって言ったら
呆れられるかな・・・
だってホントに楽しかったんだ
みんなで一つの作品を作り上げていくことが
 
奏は本当に踊るのが好きなんだなぁ。
 
7~9年生の部の受賞作は、照明がスタイリッシュだった「Dark Species」
格好良かったし、ダンサーの輪郭が影でくっきり浮かび上がって
一つ一つの動作が滅茶苦茶映えていた。
まさに納得の受賞。
 
そして10年生、11年生の部。
受賞したのはトビーと・・・
キーラ!
 
やったね!
2組同時受賞、そしてどちらも10年生。
11年生は複雑な気持ちだったでしょう。
 
七海はステージの上で仲間と喜びを分かち合う奏を
どんな気持ちで見ていたのでしょうか。
 
その後、翔子に電話をした奏。
クリスマス休暇があるが、休みが短いので
日本に帰ることは出来ないと伝えていた。
 
コンクールで受賞したとか、互いの学校での様子などを話していましたが、
翔子の声のトーンが、以前より明るいので、奏は安心したようだ。
 
また翔子と一緒に踊りたいという話をしたが、
今は別の先生のもとで学んでいるので、
あわせるのに苦労するかもと言われていましたね。
 
それはそうかもしれませんが、
互いにどれくらい成長したのかを披露し合うのも楽しみでしょう。
そんな話をしていたら、踊りたくなった二人。
 
ここで電話を切りましたが、奏は翔子に会いたくなったようだ。
小さい頃からずっと一緒でしたからね。
それが1年も顔をあわせずに遠く離れて過ごしているのだ。
恋しくなるのも無理はないでしょう。
 
自習室に行くと七海が踊っていた。
それはコンクールで踊っていた作品。
 
もっと練習すべきだった。
振付が馴染んでいないから、
人に見せられるレベルに達していなかった。
 
パートナーとの息もあまり合っていなくて
何とか取り繕って踊りきったが、見苦しかったはず。
 
それを奏にぶつけたが、ここで七海は大きく反省。
奏より先にイギリスに居るのに、クラスメイトに馴染めず、
コミュニケーションが億劫で一人で練習に打ち込んでしまう。
 
奏も一人でよく自習しているから同類なのかと思っていたが、
ステージの上で仲間と喜びを分かち合う姿を見て違うと分かったようだ。
 
見習わないとね
 
そして今さらながら、コンクールの作品を踊る七海。
悔いが残っているなら、練習を続けるのはアリだと思う
パートナーの人も誘って一緒に
 
そういう奏に、七海は無理と言うが、奏はきっぱり言う。
 
なぜなら私が見たいから!
七海さんの万全モードでのあの作品!
 
万全の状態なら、もっと凄い作品になったはず。
悔いがあるなら、悔いが残らないようにやるべき。
この辺はさすが奏ですよね。
七海もきっと触発されて挑戦するでしょう。