漫画好きのひとり言

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キューナナハチヨン 978-4 (ヤマモトマナブ) 最終話

狐を追っていくと、神社の中へ。
姿を見失ってしまったが、神主さんがいたので話をすると、
神主さんは泰弥が神様に気に入られていると聞いていると言う。
 
神主さんなら、この神社の神様の事を知っているはず。
そこで神主さんに訊いてみる事に。
 
すると神主さんは朝日河神社書店が出来る前の話を始める。
店長とはクラスメイトであり、神社の祭に顔を出していた。
 
書店は絶賛建設中で、二人でそれを眺めていると事件が発生。
境内で神楽を奉納している最中に、子供が樹に登って騒ぎになったのだ。
 
樹齢400年超の大樹だったが、状態が良くなく、
倒木の恐れがあるから、近々根元から伐採する予定だった。
そんな樹に子供とは言え、人が乗ったら・・・
 
急いで参詣中の人達を神門の外に出し、
観覧席のマットを樹の下に集める事に。
 
参詣中の人達が全員 外に出た事を確認し、
マットを敷こうとした瞬間、ついに樹が倒れてしまった。
 
樹の上にいた子供は葉がクッションになったのか、
怪我もなく元気なもの。
 
祭の最中に、これだけの大樹が倒れたのに、
怪我人はゼロだったのだ。
 
しかも大樹が倒れた先は神楽を舞っていた舞台。
もし避難が遅れたら、多くの怪我人が出たでしょう。
 
神の啓示? いや、これは樹に登った子供が招いた僥倖。
そして、その腕白な子こそ泰弥だったのだ。
 
一部始終を見ていた店長は、
倒れた樹を書店の建材として使えないかと打診。
 
元々、壁一面に貼る予定だった加工木材の一部と
事務所に祀る神棚の材料として生まれ変わることになったのだ。
 
大樹の樹齢は400年超
この土地が北海道と名付けられて150年
そして当神社の造営は120年
 
神社と比べ物にならないほど遙か昔から
この場所で人々の営みを見守り続けてきたのだ。
 
そして神様と言っても万能じゃない。
八百万の神々がいても、事故や災害で日々命は失われているのだ。
 
もし祭の時に、400年に渡り見守って来た神様が、
自らの身体で人々を傷付けてしまったなら
どれほど辛かっただろうか。
それを未然に防いだ子供に感謝しているのだろう。
 
つまり泰弥を助けてくれていたのは樹の神様だったのだ。
泰弥が自分の記憶だと思っていたのは、
全て神様が見てきたこの街の記憶。
 
これで泰弥も納得がいったでしょう。
早速、神様を救ったと天狗になるのには笑ったが。
 
店に戻り、神棚に向かい“神様 これからもよろしく”と、伝える泰弥。
これは自分自身の為と言うより、お客様の為という感じですよね。
 
人生は要約出来ない
いつか読んだ小説のセリフ
 
漫画や小説では本筋に関係ない日々は要約されてしまう
人生から必要な場面を取捨選択・・・
作家とは、まるで神様みたいだ。
 
ではもし自分が物語の主人公だったら?
神様(作家)は何処を選び、何処を削るのだろう
 
泰弥はまだ人生の半分も生きていないのだから、
分かるはずもない。
ただ現時点で絶対に言える事がある
それは・・・
 
この不思議な本屋さんでの出来事には
相当ページを割くに違いないという事。
 
そして時は流れ・・・
 
千夏さんは作家として成功。
朝日河神社書店にも多くの書籍が並んでいました。
桃華もミュージカル女優として活躍しているようだ。
 
そして泰弥は・・・
 
朝日河神社書店のバイトの面接に来た高校生。
その面接官が泰弥だったのだ。
泰弥が店長に就任?
まあ、ピッタリかもしれないな。
 
この物語はこれにて終了。
桃華との関係が気になりますが、
その辺は単行本で?
 
連載お疲れ様でした!
ヤマモトマナブ先生の次回作を楽しみにしています。