漫画好きのひとり言

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ましろのおと (羅川真里茂) Track.111

同じステージで「春暁」を弾けるまで兄貴はやめる
 
若菜からそう告げられ、
それなら連絡来るのを待っていると答えた雪。
あまりの衝撃で、そう返すのが精一杯だった。
 
なんでこうなった?
雪は頭の中でずっと考えていたでしょう。
それが演奏にも出てしまった。
 
舞から荒れていたと言われ、素直に謝る雪。
誰もが本格的に調子が悪いと思ったでしょう。
 
雪は遠回しに話をしたが、舞にはすぐにバレてしまった。
大丈夫、若菜さんはあんだに遅ればとりたぐねぇのさ
 
そう言われても、雪はピンとこないでしょう。
若菜はいつも自分の前を行っていたのだ。
 
若菜は梅子に青森へ行くと伝えていた。
三味線下手だはんで 家さ帰って練習してくる
 
STCの「春暁」を聴いて、やられたと思った。
それでモチベーションが上がったのだ。
 
梅子は青森で先生なり奏者なりに会ってきて
罵詈雑言浴びて来いと言っていたが、
それで自分なりの「春暁」が見つかるとは思えなかった。
 
なんにせよ
雪が作り上げた春暁が「STCと」ってのが気に入らね
 
青森に着いた若菜。
まずは指導してくれる奏者を探しますが、
若菜は既に世間に通用している。
そんな者に誰が指導をしてくれるというのか・・・
 
コータが一緒に考えてくれていましたが、
夜になったので帰宅。
その途中で総一と遭遇し、コータは若菜が奏者を探していると
総一に伝えていた。
 
総一は「俺」と言うが、さすがにコータが許さない。
神木流に祖父母以外で若菜を上回る者と言えば・・・
 
神木清流・・・彼もコータが許さないようだ。
若菜は売れているし、まだ若い。
これから自分の音色を作っていけば・・・と総一は言うが、
コータは出来の良い弟を持った故のコンプレックスではないかと返す。
 
弟に命を懸けている感じなのに、コンプレックス?
コータは続ける。
余程のことがあんだど思う
そいでねば「雪断ぢ」までしねべ
 
総一は一瞬、「雪断ち」とは何だと思ったようだ。
でも好きなモノを断つのは辛いモノ。
総一は風呂上がりのアイスを断つなんて出来ないと涙していました。
 
そして8月20日 たぬきち茶屋オープン
多くの人がお祝いに駆け付け、
朱利や結、そして演奏デリバリーで舞と潮もやって来ました。
 
遅れて雪も顔を出し、朱利と結とは久し振りに会話。
結は相変わらずで面白かった。
 
そして舞と潮の演奏。
雪は聴いたことがない曲だった。
 
舞の癖のあるかき回し、潮のベース。
これは和ロックだ。
ここまで合わせるのは、かなり練習を積んだのだろう。
 
演奏を終え、潮は雪を誘うが
雪は「調子が悪い」と断っていた。
今は演奏する気が起きないようだ。
 
本当に調子コ悪い
若菜の言葉がかなり効いていますね。
 
そして何人かの先輩と弾いたり話したりしたが、
何も掴めない若菜。
 
そもそも祖父が弾いている時から
春暁について考えたことがないのだから
無理もない話かもしれない。
 
若菜が家に戻ると総一が待っていた。
何をしに来たのかと若菜が訊くが、
総一はボケッとしに来たとか何とか。
 
雪が居る時にくつろぐのが好きだった
雪が三味線を鳴らして家がキシキシ応えて
家の匂いならぬ家の音
この家は気持ちが良い
 
総一にそう言われて若菜も思い起こしていた。
じっちゃの三味線もそうやって何も考えねで聴いでだな
 
ここで総一が若菜に提案する。
色々学びたがっていると聞いた
だば うぢの父っちゃ 神木流絃ど会ってみね?
 
梅子がどう思うか分からないが、
これは悪い提案ではないですよね。
果たして若菜は総一の提案を受けるのでしょうか。