漫画好きのひとり言

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俺のキスで世界が変わるなら (紺條夏生) 10話 【隔月連載】

突然、編集部に現れた水神。
蜂谷に近付き、こう囁いた。

やぁ蜂谷くん 続きしようか

これを見ていた土田は水神を取り押さえ、蜂谷から引き離す。
何してくれてんすかアンタ!? ちょっと警備 呼んで!

相手が水神でも容赦ないなー

何をしに来たのかと問う土田に、
「昨日の続きしに来たのもあるけど」と言う。
昨日の続き?

水神は隠す事も無く、話を続ける。
イベ本番前だってのにテンション上がらなくて
どうしよう?って蜂谷くんに電話で相談したら
画面越しにキスで励ましてくれようと・・・

おまえからしてきたんだろうがッ

したんすか!?

してないっ!! 未遂だしっ

水神は、また蜂谷に近付き、顔を上げて
「しようか」と囁く。

そんな事をしたら、土田が黙っているわけが無い。
仕事中なんで用がないなら 帰りくださいやがれッ

さすがにおふざけが過ぎた。
水神は本題に入ることに。
土田に用があったのだ。

江ノ島の写真を送って貰ったが、
蜂谷が写っている写真が一枚もないのはあり得ないと言う。
蜂谷くんの写真もください

それを言うために、わざわざ編集部に来たのかー

しかし土田は、いけしゃあしゃあと言う。
俺 副編集長の指示で「仕事で来た水神さん」
「オフショット」撮ってこいって言われたんですよ?
蜂谷さん 撮るわけないじゃないですか

「ないものはあげられない」と言う土田ですが、
水神も「絶対にあるだろ」と退かない。

しかし蜂谷は仲裁せずに、見て見ぬフリ。
編集部の女子から「あっ、役立たず」と思われています。

そこで副編集長が介入。
じゃあ見せて 私の指示で「仕事」で!撮ったんだから
私が!確認する義務あるよね?
さすがに土田も、そう言われては写真を出すしか無い。

全員で土田が水神に送った写真を見ると、
明らかにトリミングした不自然な写真ばかり。

ツッチーさん身体デカいのに やる事 小っさいっすね

皆から冷ややかな目で見られ、完全アウトの土田。
観念して本当の写真を見せました。

そこには水神の写真の10倍はある蜂谷の写真。
それこそ連写で蜂谷を撮りまくりだ。

副編集長は「ほんっっとうに蜂谷さんしか見てねぇな!
さすがにこれは引くわ~」と言っていますが、
水神は「うっわー お宝じゃん」と感心しきり。

蜂谷を綺麗に撮れているので、
「いい写真 撮るじゃん!」と褒めています。
実物より綺麗に見えるが、加工していないらしい。

「言い値で買うよ?」と水神は言うが、
土田は「売ねっすよ」と答える。
誰かに売るために撮ったわけじゃ無いですからね。

編集部の女の子は、二人の写真を見て褒めまくり。
改めて写真で見ても二人はお似合い。
本当に絵になる。

ここで副編集長は気が付いた。
何故、土田がトリミングした写真を水神に送ったのか。
ライバルとお似合いなとこ見せたくはないよなぁ・・・

ここで見ていない水神単体の写真もあったので、
それを見てみると、笑顔の水神の写真。

「こんな表情なさるんですね」と女子からは大ウケだったが、
水神は「何この腑抜けた顔!」と撮られた事を怒っていた。
でもこの写真を見た蜂谷は・・・

・・・これだッ!!
これだよ! 俺が求めてたやつ!!
土田あああ! なんだよ おまえ すげーじゃんッ!!

水神ッ おまえのフォトアルバムのカメラマン!
土田でいこう!!

誰もが驚く発言。
土田は素人に毛が生えた程度の腕のカメラマンに
写真集なんて無理と否定的でしたが、それを蜂谷が怒る。

自分の才能を貶めてんじゃねーよ!
俺が何年ファッション誌にいたと思ってんだ?
13年だぞ!
ファッション誌の命は写真なんだよ!

ワンカットのために それこそ何千枚、何万枚と見てきたんだ
これがどんな写真かくらい分かるさ
自信 持て おまえの写真 いいよ

ここまで言われたら、土田も引き受けるしかない。
口説き落とされた感がありますが)

水神から具体的な根拠が聞きたいと言われたので、
蜂谷は説明を続ける。

水神の既出の写真集を見ていて、
自分が知っている水神がいなかった。
どれも充分格好良いし、写真集として良い出来だが、
「抜け」がなさすぎて「生身感」がない。

「手の届かない王子様」的で、
それも水神の魅力なんだろうけど、
蜂谷が知っている ふんわり柔らかく包んでくれそうな
無防備で自然な・・・ 見た人が恋に落ちそうな この感じ
この水神がいなかったんだよ どの本にも

俺が見た水神をそのまま写真にできたらなって・・・

こんな事、好きな人から言われたら堪らないですよね。
水神は両手で顔を隠して大赤面。

でもそれ(無防備な顔)って 蜂谷さんの前 限定では?

水神も「そんな恥ずかしい顔 人前で出せないよ・・・」と言うが、
蜂谷は水神に近付き、こう囁いた。

水神・・・ 全部見たいよ 俺
誰も見たことのない おまえの・・・ 全部
見せてよ・・・ 俺に

完全に口説いているよ!!
一緒にいい本作ろう? な?

もう水神も受け入れるしか無い。
蜂谷に寄りかかり、
・・・ん ・・・頑張ってみる

交渉成立!
蜂谷に甘える水神が尊すぎて、女子達は感涙しています。

そして次の仕事があるからと去って行く水神。
忙しい中、わざわざ来たのか・・・

そんなの蜂谷くんに会いたいからに決まってるでしょ!

この発言にBL好きの女子が萌え死ぬのは当然だ。
まあ、土田が見ていたのは蜂谷だけですけどね。
本気の蜂谷さんすげーな・・・って
惚れ直しちゃったかな?

水神を玄関まで送る蜂谷。
エレベータ内で水神が蜂谷に訊いていた。
さっき言ってたさ「見た人が恋に落ちそうな感じ」ってさ・・・
蜂谷くんが そう感じたって事?

・・・そうだよ
誰だって おまえに恋するだろう

エレベータ内で触れ合う二人の唇
水神のキスはひどく優しくて
そして 甘かったのは きっと(お土産の)プリンのせい