漫画好きのひとり言

今までありがとうございました!

片喰と黄金 (北野詠一) 27話

イザヤから銃の扱いを教わるアメリア。

火薬量が適当すぎる、持ち方が悪い、全部が遅い。

最近、気が抜けていないか?と指摘されてしまう。

 

面白みのないことをしたら殺すと言われているアメリア。

真面目に頑張ってはいるが・・・

 

(面白みがないことの)基準が分りません

ちゃんとあるのでしょうか!?

あなたの気紛れなら それはあんまりです

 

私の何を視ているの

 

そう言われてイザヤは説明を始める。

・・・とある状況があって

その状況が どう行動するのか・・・

お前さんは俺の期待通り動くのか・・・

そういうの? ・・・かなあ?

 

フワフワしているよ!

その割には逃げ出さないアメリア。

イザヤを舐めているのか?

 

そうではない。

でも説明出来ない。

どのみちイザヤが本気で来たなら逃げられる気がしませんが

いや 殺されるのは御免ですけども!

 

本当に少し前まで街で評判の好青年だったの!?

まったく想像できませんが・・・

 

ここでアメリアは思い付いたことがあった。

 

ここで先生が戻ってきて、馬車に使う幌を持って来た。

これを防水処理しないといけない。

 

防水布を作るのには根気が要るものの、

水にも火にも強く、汚れにも強い布になるので、

手を抜くわけにはいかない。

 

防水布を作っている最中に、アメリアは思い付いたことを先生に話していた。

それはイザヤを元の性格(好青年)に戻せば、安心して旅が出来るというもの。

名付けて“イザヤ良い子復活作戦”

 

しかしこの会話をイザヤが聞いていた。

その話なー

面倒だからそういうことにしてるけど

良い子の振りをしてただけで、俺はこっちが素よ

 

本当のイザヤは人に興味が無かった。

でも、それでは不便しそうなので、

物語に出てくるみたいな善い人間の行動を取っただけ。

 

良い子で十数年過ごしてみたが「もういーか」ってなって やめた

 

じゃあラルフを騙しているのか?

いや、ラルフは素の自分(イザヤ)を知っている。

 

ラルフにも確認してみたが、本当だった。

演技をやめて元のイザヤに戻っただけ

余計なことをやめただけだ

 

そしてラルフは、素のイザヤが好きなのだ。

今のイザヤこそ在るべき姿!完璧!純粋そのものっ・・・!!

イザヤは視界から余計なものを排除して

栗鼠や鳥と同じ目線で世界を見ていた

 

その表情が穏やかで澄んでいて

なんて美しい心の持ち主かと思ってしまった

 

絵というのはそんなイザヤの視点を覗かせて貰えるもの

だからラルフはイザヤの絵を買い取っているのだ。

 

ラルフが今回納品されたイザヤの絵を見ていて、手が止まった。

これは・・・と思ったが、すぐにイザヤが取り上げて、

クシャクシャにして投げ捨てた。

失敗作とのことだが、どんな絵が描いてあったのだろうか。

 

ここでアメリアは疑問が湧いた。

悲惨な火事で心に傷を負って性格が変わった訳ではないのなら、

ラルフさんはなぜイザヤに遠慮しているのでしょう

 

友達なのに・・・

それはともかく、安全な旅にしたいので

イザヤの弱点でも探そうと思ったが、

旅の準備が忙しくて、それどころでは無かった。

 

ハイラムは馬車屋で修行中だが、そこできな臭い噂を耳にした。

イザヤの家の火事だが、火を点けたのはラルフではないかと。

そうすると色々と辻褄が合うとのこと。

 

イザヤの両親は見栄っ張りであまり周囲の評判が良くなかった。

イザヤと仲が良いラルフはそんな両親からイザヤを解放するために・・・

 

だからラルフはイザヤに遠慮がちなのか・・・

そんな話をしていたらラルフがやって来た。

 

今の話を聞いていなかったようなので、アメリア達はホッとしたが、

自分の名前が聞こえたと言われ、アメリアは焦って

「どうしてイザヤに遠慮してるのでしょうねぇ」とストレートに聞いてしまった。

 

それには答えなかったが、ラルフは

「イザヤは自由に生きるべきだと思っていて、イザヤの自由を脅かすモノ、

その可能性のあるモノ全てを忌まわしいと思っている」と言う。

つまりイザヤの両親を疎ましく思っていたのは事実。

本当に火を点けたのか・・・

 

そして防水布が半分ほど出来上がった時点で事件が起きた。

休憩中にアメリアが幌に絵を描こうと、ラルフの絵を提案。

 

イザヤが「友人の痛車作るの 俺?」と言うので、

アメリアはラルフを友人と言っているのが何だか嬉しいと言う。

ラルフは例外と言っていたとも。

 

それに対し、イザヤは「いや・・・」と否定でもしようとしたのか、

手にしていたパイプを雑に扱ったせいで、パイプを防水布に落としてしまった。

可燃性の布に火の点いたパイプ・・・ そりゃ燃えるよねー

 

その頃、ラルフは仕事中。

でもアメリアに「どうして遠慮してるのでしょうねぇ」

と言われた事が引っ掛かっていた。

 

イザヤはありのままに生きた方が美しいのにとずっと思っていた。

だから・・・

 

その時に火事の報を受けて、慌てて屋敷に戻ったラルフ。

私のせいだ 私のせいだ 私のせいだ 私のせいだ

あの火事のあとから ラルフはありのまま生きるようになって・・・

 

酷い友人がいたものだ

お前は両親を、家を全てなくしたというのに

 

私はっ

『あの火事があって良かった』なんて

思ってしまったのだ!

 

ラルフが屋敷に到着すると、笑っているアメリア達が見えた。

だはははは臭え!!

はああ~ 小火で済んで良かった・・・!

一瞬 派手に火 上がった時はダメだと思ったけどなー!

 

アメリア達はラルフが来たことを知り、慌てて謝罪。

イザヤは自分が悪かったと謝る。

でも物も全部無事、幌も一部変色しただけ。

 

ラルフは気が抜けていましたが、

アメリアはラルフの言葉を聞き逃していなかった。

というかさっき『火事が起きて良かった』・・・と言っていましたが

ラルフさんが火を点けたわけではないのですか?

 

まさか!?

恐ろしい事を言う!

あれはちゃんと調査されて火元も判っているんだ!

 

よく考えてみれば、イザヤまで死ぬ可能性があったのだ。

ラルフが火を点けるわけが無い。

 

遠慮がちだったのは、火事が起きて良かったと思ってしまった事。

それが後ろめたかったのだ。

これだけ反省しているのだから、イザヤも許すだろうと思ったら・・・

 

まっじめ・・・

許すどころか引いているよ!

 

責めないのか?と聞くラルフに、

思っちゃっただけだろ? 口に出したとしても性格悪~と思うだけさ

気にするなってこった!

それに罪であったとしても2年も反省し日々真面目に生きてんだ

釣りがくるくらいだぜ

あと俺の両親 お前さんに態度悪かったしなぁ

 

互いに胸のつかえが取れたのか、穏やかな表情で昔話を始めた二人。

アメリアはその光景を微笑ましく見ていました。

 

機嫌が良くなったラルフ。

お茶にしよう!

甘い物でも食べようじゃないか!

 

客人に託けて連日お菓子を召し上がりですが

太らんでくださいよと使用人に注意されていましたが、

今日は特別。

 

アメリア達は着替えてから・・・と言う話をしていましたが、

ここでラルフが咳き込み、倒れた。

そして嘔吐。

 

コレラ!!!

急いで対処を始めるアメリア。

イザヤは・・・

 

アメリアは驚いていた。

イザヤは全く動揺していない。

友人が倒れたのに・・・ 何を視ているのか?

 

私?

 

この状況でアメリアを観察するとは!

イザヤがちょっと怖い。

いや、ラルフを救えば評価が上がるはず。

頑張れアメリア。

 

ちなみにウルトラジャンプでの掲載はここまで。

次回からは講談社の「コミックDAYS」に掲載されます。

 

・・・はぁ!?

さすがに単行本で追うしか無いかな。

大変残念です!!!!!!