漫画好きのひとり言

今までありがとうございました!

夢見が丘ワンダーランド (増田英二) 14話

こんな世界だから本物の悪魔が現れても、

「悪魔になりたい」と願った人間なんじゃないかと思われてしまう。

紅本茜が嘆くのも当然でしょう。

 

はい「実は私は」のキャラが出てきました!

小太郎と取引をしようとしますが、最初は信じて貰えなかったが、

小太郎が紅愛の事を知りたがっている事を語ると、

さすがに小太郎も信じざるを得なかったでしょう。

 

小太郎はこの世界が「願いが叶う世界」ではなく、

「思い込みが現実になる世界」なのではないかと感じていた。

あり得ないと思えば実現できない。

でも紅愛はそう思わないから、どんな願いでも叶える。

小太郎はそんな紅愛が怖いのだ。

 

茜は小太郎に訊く。

紅愛は今でも変わらず どんな願いでも叶えられるのか?と。

それはどういう意味なのかと小太郎が訊くと、

茜は代償(お菓子)を請求する。

 

なんだかなぁ・・・

さすがに小太郎は茜が本当に悪魔か疑いだしたよ。

そこで茜は仲間に会わせて信じさせようとしたが、

華恋、葉子、カリスマ痴女では、逆に疑いが強くなるよ。

(皆、相変わらず元気そうで何よりでした)

 

それはともかく、変わったのは世界ではない

人間の『認識』が変わったのだ

 

かつては神と妖怪と人が共にあった時代があったが

それらは今も変わらずそこにいる

人が認識できなくなっただけ

 

人が『願い』と呼ぶそれは

既存の言葉なら超能力が近い

信じ念じることで発現する力

それを認識できるようになったに過ぎない

 

そして宇宙人の出現で固定観念が打ち砕かれた

「ありえない」ことが「ありえる」かもしれない・・・と

『思い込み』の力は凄まじい

茜が適当にテレビで「願いが叶いやすい」とか言ってみただけなのに

本当に『願い叶う世界』になっちゃうくらいに

 

茜がテレビで・・・

そう、最初にテレビで解説した女性キャスターが、実は茜だったのだ

正直すまんかった!!

 

諸悪の根源じゃん!!

 

しかし『思い込み』とは脆いもの

『思い込みが現実になる世界』を

冷静に客観的に研究していった時

人は何処まで思い込み続けることが出来るだろうか

 

勘の良い者は気付いているかもしれない

虚構と現実が混ざり合う危うい世界なのだと

この先 何かのきっかけで 皆がその事に気付き

皆が元の世界を望んだら?

 

他の全てが『願い叶う世界』を否定した時、

それでもその『願い』を信じ続けることは出来るだろうか?

 

ずっとこんな時間が続けば良いのに

そう思えることはきっと幸せなのだろう

少なくとも それは そんな風に思える瞬間と出会えたのだから

だけどきっと誰もが知っている

そのささやかな『願い』を前に

現実がどれほど残酷であるのかを

 

空を飛ぶ列車なんてあり得ない

誰かが思えば、それは現実となる。

空飛ぶ列車の墜落・・・ 幸せな時間が終わりを告げようとしている。