漫画好きのひとり言

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私の少年 (高野ひと深) 38話

皆とカラオケに来たものの、心此処に在らず状態の菜緒
小学生の頃のテスト(反対の言葉を答える問題)を思い出していた。
 
友達のりおんが心配してくれて、菜緒の話を聞いてくれましたね。
 
はー? あのオバサンが早見くんのすきな人―?
いや ないない 絶対ないって
だって お母さんとかと同じ歳なんじゃないの あの人(これは失礼!)
 
まあ、りおんの反応が普通の反応か。
でも菜緒は聞いていたのだ。
「じゃあ また明日っ」という真修の言葉を。
 
カラオケ店を出た菜緒は、聡子とLINE交換していたので、
LINEで聡子に連絡を取って会うことに。
さっき会ったばかりですから、聡子もまだ近くに居たのでしょうね。
 
聡子も最初は軽い気持ちでいたでしょうけど、
菜緒の震える手を見て、聡子は覚悟のいる話だと気付いたでしょう。
 
飲み物を買ってくると、自販機に向かった聡子
自販機の前に立つ聡子を見て、
菜緒は自販機の前で呆然とする真修の姿を思い出していた。
 
そうだ もうあの頃から 早見くんは多和田さんのこと
私 相談役みたいなの 買ってでちゃって
 
何も知らずにいた自分が恥ずかしくなった菜緒
私だけ何も知らなかった
 
お茶を持ってきてくれた聡子を見て、タレ目の自分と違う聡子の目を、
早口な自分と違うゆっくり喋る低い声も、高い背丈も自分と全て正反対。
こんなひとに 私もなりたいと 思った
 (ああ、だから小学生の頃のテストを思い出していたのか)
 
自分とは正反対の人。
真修の好みが聡子のような人なら、自分は絶対になれない。
 
菜緒聡子に話し始める。
早見くんと会うんですよね
さっき話 聞いちゃって
それって ご近所づきあいみたいなやつ・・・ですか
っちがいますよね だって 早見くん すごく 楽しそうに
 
一気に話したため、息が切れる菜緒
それを心配してお茶を勧めてきた聡子の手を払いのけ・・・
あなたも 早見くんのこと すきなんですか
 
聡子は菜緒の問いに素直に答えていましたね。
真修の事は好き。
でも「人」としてなのか、「男の人」としてなのか。
どちらでもあるのかもしれないが、どちらでもないのかもしれない。
 
このあやふやな答えに、菜緒は怒ってしまう。
なんでっ そんなあやふやなこと言って ごまかすんですか
私は早見くんのこと「男のひと」としてすきです
恋してます
 
真修は心の底から聡子に恋しているのに、
聡子が不誠実に答えをはぐらかして真修と会う事が、
菜緒は許せないのでしょうね。
 
そんな菜緒聡子は・・・
菜緒さん あなたの言葉は とても正しい
そして その正しさからすると 今の私は間違ってる よね
 
菜緒はその問いかけに同意する
 
だけど私は この間違いを 選んだの
 
聡子菜緒のように白黒はっきりした思いを
真修に伝えることは出来ないと言う。
 
「恋」とも「愛」とも言えるかもしれない
「同情」や「庇護欲」にも当てはまるのかも
「依存」に近いのかもしれない
そのどれにもかすらないかもしれない
 
今はただ 彼(真修)に 幸せになってほしい
 
例えば、真修が会社の同僚でも、女性でも、外国人でも、
逆に自分よりずっと年上でも、同じように悩んだだろう。
 
そして「この気持ちはなんだろう」と
何度も問いかけ続けるだろう。
 
私には・・・ 正解を出すことはできない
ただひとつ 出せる答えは
 
私は真修がすき 
どんなに間違っても これだけは間違わない
 
そう言われても、菜緒には理解できない。
さっきから きれいごとばっかり
そんなの 誰も幸せになんか なれないっ
 
もう少しここに一人でいると菜緒が言うので、
ハンカチを渡して、この場を去る聡子
 
そのハンカチを握りしめながら涙を流していると、
菜緒の事が気になってカラオケ店を出てきた りおんがやってきた。
 
そのりおんに、聡子に嫌なことを言ったと話す菜緒
でも聡子は、あの時の真修のようにハンカチを差し出してくれた。
 
わからない
好きじゃないなら嫌いだし、正しくないなら間違いで、黒じゃないなら白
問題にならない 普通の問題 私はずっと正解してた
 
だからひとつもわからない あの人たちが選んだのは
黒でも白でもない 宝石のような あの色
 
答えがわからない
 
私 早見くんがすきだったのっ・・・
りおんに泣き崩れる菜緒
その涙が切ない。
さすがに真修の事は諦めるのかな。
 
そして菜緒「誰も幸せになんかなれない」という言葉が、強く刺さった聡子
彼女も何か覚悟したみたいですね。
明日・・・ 真修に・・・
 
真修聡子とのデートに浮かれている所でしょうね。
でも、まさかその裏で、こんな動きがあったとは知らないでしょう。
(知ったら菜緒を恨んだりして?)
 
果たして聡子真修に何を言うつもりなのでしょうか。
もう会ってはいけないとか・・・
真修にとっては嬉しくない言葉になりそうな予感。