惰性67パーセント (紙魚丸) 86話
吉澤が料理中に思いがけない来訪者(?)がありました。
足元にやって来たので、やっと存在に気が付き、
悲鳴を上げて慌てて奥のリビングに逃げていました。
思いがけない来訪者はゲジゲジ。
毒を持たず病原菌も媒介しないので基本的には人間に無害な虫だが、
見た目が滅茶苦茶気持ち悪いので不快害虫の扱いを受ける場合もある。
慌てて逃げたので、鍋は全開。
もしゲジゲジが、その鍋に投身自殺したら・・・
トラウマレベルの鍋物になるなぁ。
それだけは阻止したい吉澤。
彼女が呼んだのは・・・
酒瓶を持って「おっす 来たぞ~ん」と既に出来上がっている北原。
呼び出しておいて出迎えが無いので、不審に思った北原に
吉澤はメッセージを送る。
換気扇のあたりに虫いるから
おっぱらってくれ
しばらくの沈黙の後、「きゃああああ!!」と悲鳴を上げて
北原がリビングに飛び込んできた。
なんっじゃ ありゃあああああ!!
そして吉澤の首を絞めながら、
おまえっ 煮物作ったから 酒持って来いって
ぶっ殺すぞ!!
煮物を作ったのは嘘では無いが・・・
ジューシーな大根
ぷりぷりの手羽
この旨味をたっぷり吸った油揚げ
こいつで一杯やりたければ ヤツを始末するんだ!!
良い匂いはするが、そんな事をしてまで食べたいとは思わない。
別に肴なくても困らない質なので どうでもいいも~ん
北原は動かない!
かくなるうえは・・・
しばらくの沈黙の後、「ひゃああああ!!」と悲鳴を上げて
上沼さんがリビングに滑り込んできた。
ゲジゲジじゃないですかーっ!?
ゲジゲジだが?
こんな事でいちいち呼ばないでくださいよ・・・
殺虫剤でも使えばいいじゃないですか・・・
ない
テレピン(揮発性の油)でもぶっかけたら死ぬんじゃないですか?
コンロの周りで そんなもん撒けるわけないだろ!!
となると・・・ と上沼さんが手にしたのは鍋とガムテープ。
ヤツを上沼さんが片手鍋で閉じ込め、
そのまま壁に吉澤がガムテープで固定
ヤツが息絶えるまで壁に封印・・・
いやいや、息絶えるまでって、どうやって確認するんだよ?と思ったが、
その前に片手鍋は構造上、平面に密着させる事が出来ない場合があり、
ゲジゲジは隙間から簡単に逃げ出すことが可能だったのだ。
想定外の出来事で悲鳴を上げる上沼さんと吉澤。
リビングに退避しようとしたが、それよりも早く北原が扉を閉めてしまい、
二人は逃げることが出来なくなった。
先輩、段ボールの裏に逃げましたよ!!
ぎゃあああああーっ!!
なるほど くだらない理由で呼び出してくれたっすね~
ゲジゲジなら捕まえたから もう大丈夫っす
さすが五木さん。
何でも触りたガールだけある。
つーて 毒も持ってないし
基本的に無害な虫っすよ
ゴキブリやダニを好んで食べるので
見方によっては益虫とも言えるっす
見た目がキモイんだよ!!
よく見ると結構かわいい顔してるんすけどね
そう言いながら、手に持ったゲジゲジを吉澤に見せる五木。
これは強烈!
トラウマレベルかもしれない。
こういう場面で西田が浮かばないのは、何故だろうねぇ。
まあ、あっさり解決されても面白くないけど。