漫画好きのひとり言

今までありがとうございました!

ましろのおと (羅川真里茂) Track.109

STCが奏でる「春暁」を聴く若菜。
聴きながら自分のこれまでの事を振り返っていましたね。
 
俺は梅子が作った仕事ば たんだこなしでだ
雪が青森ば出て三年半
どごさ身を置いでも 三味線ど向がい合い 腕ばあげでいぐ
雪は「春暁」ば作り上げたんだ
 
悔しさを滲ませる若菜。
嫉妬と言っても良いかもしれない。
 
このままじゃ まいね
俺のモチベーションは 雪ど同じ舞台に立づ事だ!!
雪と弾ぎてぇ!!
だども 雪の作った「春暁」さ 大人しく融合する気は無
 
雪の「春暁」を弾いたら、それは負けを認める事になるでしょう。
若菜は若菜の「春暁」を奏でなくてはいけない。
 
若菜に火が点きましたね。
まさに梅子の思惑通り。
 
「若菜が来るまで 燃え続げでるんだよぉ」
梅子に言われた言葉の意味を考える雪。
 
奏者としては、若菜の方が既に売れている。
対戦させたいのか? でもSTCは大会には出ない。
何より梅子は松吾郎の音が世に通じる事を証明したいだけ。
 
だから余計に梅子の言葉に混乱するのでしょう。
 
梅子の執念に身震いした時、ドアをノックする音がした。
舞と荒川だ。
明日の録音の話をしにきたようだ。
 
梶がいないが、マニさんと会っているそうだ。
梶とマニさんは付き合っているのかというと、そうではないらしい。
荒川曰く「梶がどう想おうと 姐さんに その気がなかけんね」
 
それなら何故、梶はマニさんに会うのか?
それは梶がマニさんの伴奏をしたいから。
 
マニさんは東ノ宮杯の優勝者で、
ここという時の専属伴奏者を欲しがっているらしい。
つまり需要と供給がマッチしたということか?
 
でもマニさんは雪の音に惚れている。
以前の大会で雪が伴奏したが、それが最高だったらしい。
 
梶はとんでもない人(音?)と比較されちゃうわけだなぁ・・・
そして、荒川の発言に舞も衝撃を受けていて笑った。
自分以外にも雪の音に惚れている人がいて、
しかもそれが女性なんだから、複雑な気持ちになるでしょう。
 
しかし雪としては、今は考えたくない事でしょう。
まずは明日の事だ。
 
それは「音色」の確認。
可能なら「春暁」に自分達の特徴を入れたいと荒川が雪に言う。
それを聞いて雪は笑みを浮かべながら了承する。
 
使われる「春暁」は 俺らで作ったSTCの「音色」だ
 
その頃の梶。
マニさんはSTCの大事な時期だと知っていたし、
梶が学業も大変だと知っているようだ。
 
夢に向かっている最中に学業もって大変ね
 
夢と言われて、梶は・・・
俺 唄付けが好きで マニさんの伴奏やりたい言うてましたやん
俺はいつでもマニさんと合わせてみたいと思てます
 
その割にはマニさんには伴奏合わせのお願いをしていないようだ。
その理由を訊かれ、梶は尻込みしている自分に気付く。
 
STCの皆は目標に向かって頑張っている。
それなら自分も・・・
 
マニさん!! 唄の練習の時
伴奏付き合わせて下さい!!
俺はマニさんの唄に惚れとります
 
ついに言ったー!
これを機に二人の距離がもっと近付くと良いね。
 
そして始まったSTC版「春暁」の録音。
録音前にそれぞれの特徴を出す為、アレンジを話し合う。
録音はメインである雪から
そして荒川、舞、梶の録音へと・・・
 
3人の音を聴いていて、
雪は「やっぱり「今」なんだな」と感じていた。
 
それは演奏している舞や荒川も同じ。
自分の特徴を出すタイミングが絶妙なのだ。
 
この前のライブの時より良い感じに仕上がっていた。
そしてバランスを取るのは梶の役目。
でも楽しくて仕方が無い。
 
以前、雪が音は自分がリードしたいと言ったとき、
荒川と衝突したことがあった。
でも、まさにその通りになった。
 
嬉しいなぁ
 
録音は一発OK。
コンサートの時より更に一体感が増した感じ。
梶は演奏が終わって涙汲んでいましたね。
感動していたのかな。
 
録音終了
こうしてデータはアレクセイの元に送られ・・・
映画も無事完成!!
 
ミニシアターだけど、公開に間に合ったようだ。
レストランで完成を祝うアレクセイとエマの元に
「本当に、ね~」と梅子が顔を出す。
 
二人は驚いたでしょうけど、
すぐに雪の母親だと気付いたようだ。
それに梅子は出資者。
 
出資者には完成記念に礼状を出しているので、
その礼状を受け取ったから、こうして様子を見に来たのだ。
 
それは「可愛い息子の演奏が使われるはんで」
 
春暁を聴いて頭を殴られたようだった
こんなにも映画に飢えていたとはね
 
アレクセイの答えに梅子は満足したのか、
完成を祝って豪華なスイーツを注文。
三人で仲良く食べていました。
自分も食うんかい!!