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小林さんちのメイドラゴン (クール教信者) 108話

テルネは仲間を大勢失い、悔やみまくる母の背中を見ていた。
多少 意に沿わぬ派閥でも潰さず残せばよかったのか?
 
母の想いをテルネは引き継いだのでしょう。
それによって我が子達もまた守られるなら・・・!
 
我が子を守る・・・か
 
それはエルマを差し出してでも守りたいものなのか。
テルネは迷う所があるでしょう。
しかも相手は腹に一物がある男。
 
テルネはジダにジーの人格を本当に制御できているのか
確認していた。
ジダは心配しなくてもエルマは大切にすると言う。
 
先の大戦で同士を失ったからこそ
テルネ様のお心に同調しているのです
 
ジダも同じ経験をしている。
そう言われると信じてしまうのも無理はない。
 
しかしジダは腹の中では別の事を考えていた。
すまないな テルネ様
確かに3つある人格の私と彼女が結託すれば
ジーの人格は出てこられない
だがな・・・ 多数決で勝っているのは私とジーだよ
 
温厚な顔をしてテルネを騙すジダ。
これは許せない。
しかしジダにも彼なりに想いがあるようだ。
 
エルマを利用することで神和派に近付き 乗っ取ってみせる
成り上がる必要があるのだ
私とジーを産んでくれた彼女に
もっと地位を与えてやりたいからな・・・
 
ジダの言う彼女とは?
もう一つの人格の事だろうか?
 
そしてエルマの縁談で頭を悩ましている小林さん。
他の世界、他の文化・・・干渉したいわけがない
できることなら尊重したい
 
しかしドラゴン達と関わるうちに、その考えにズレが生じているようだ。
カンナとの一件で一線を越えて 今もこのまま進んだらどうなるか
思い悩んでいる
神剣から そう指摘されていた。
 
現状の把握が最優先事項だが、結局は選ばないといけない。
誰の気持ちを優先して行動するのか?
エルマ・・・?
 
でもエルマは自分を犠牲にしようとしている。
エルマは小林さんが柱になりそうになったとき、
小林さんの世界の話を受け入れ引き下がってくれた。
それなのに、小林さんはエルマの世界の話を否定している。
だから小林さんが優先しているのはエルマではなく・・・
 
ここでトールが帰ってきた。
エルマと喧嘩したと言って、沈んでいた。
 
エルマを柵から解放してあげたいとトールは思っている。
前に喧嘩した時は、エルマが歩み寄ったから仲直りできた。
だけど今回はトールから歩み寄らないと仲直りできない。
 
トールは悩んでいた。
エルマが枠に嵌まって縛られているのを見るとイライラする。
でも前みたいに壊せばいいというものではない。
それではエルマの向こうの居場所を奪ってしまう。
 
私はどうしたらいいか わからなくて
 
ここで小林さんはアーザードとのやり取りを思い出していた。
ジダのいる屠龍派について報告を受けていた時の事だ。
 
屠龍派に荒くれが多いのは調和勢の鼻つまみ者達。
テルネの手ぬるいやり方に反発している若いはねっかえりと
ジダとは古い仲の普段は温厚な粒ぞろいの幹部で構成されている。
 
調和勢から離反一歩手前の者達の受け皿になっている。
そして彼らがガチでやりあえば混沌勢をすぐ倒せるのに
何故かそうしない。
 
この報告に小林さんは、何か思うところがあったようだ。
そしてトールには・・・
 
トールにしかできないやり方はあるよ
 
そのやり方を教えて欲しいとトールが言うので、
それならはっきりと言って欲しい事があった。
 
トールはエルマのこと好き?
 
喧嘩していた時期もあったが、
エルマとは楽しい思い出が沢山あった。
それを思い出してトールは・・・
 
私は・・・ 私は・・・ あいつが・・・
 
そして、こちらの世界に来ているドラゴン達は、
それぞれに覚悟を決めようとしていた。
ファフニールもルコアも・・・
 
今回は正念場となるだろう
トールがこれまで得てきたものを
どれだけ爪を立て掴み続けられるのか
 
滝谷もエルマから預かった辞表を会社に提出できずにいた。
誰もが、このままで良いとは思っていないのだ。
 
そして約束の二週間が経った。
果たしてトールは? 小林さんは?