片喰と黄金 (北野詠一) 16話
オハイオ川を走る蒸気船に乗り、西に移動するアメリア達。
次の目的地はケンタッキー州。
イザヤからの紹介で
モラレスという富豪の家を訪ねる事になっていますが、
テッドはケンタッキーには行きたくないと言う。
一番年下のアメリアが仕切っているのが
気に入らないとか何とか。
そこまで言うなら、どちらが一行の長に相応しいか対決だ。
長への相応しさ・・・ 大人度を競うようだ。
まずはアメリカ合衆国知識対決!!
合衆国の州を全て答えよ!
・・・いや、アメリアには無理だよ。
テッドも鉄道を敷いている州のみだし、
アンナだけだよ、全部言えるのは。
次は射撃対決!
アンナのライフルを借りる事にしたが、
重くて二人とも構える事さえ出来ない。
アンナしか扱えないよ!
誰かが言っていたが、アンナが長になれば良い気が・・・
(まあでも、アンナはテッドにベッタリだからなぁ)
大人なら飲み比べだろ!
そんなわけで、コーンウイスキーをグラスに注ぎ、
先にグラスを空けた方が勝ち。
・・・なのですが、二人とも飲めないと言う・・・
少し飲んでぶっ倒れた二人。
テッドはまだ(アメリアは)子供でいいだろと言うが、
それでは家族を守れないとアメリアは言う。
その覚悟をテッドは聞き、
テッドはアメリアのグラスのウイスキーを飲み干す。
アメリアに従うようだ。(この後、またぶっ倒れましたけど)
そして到着したケンタッキー州。
着いて早々、逃げ出した奴隷が捕らえられる騒ぎが。
アメリアは大怪我をしている黒人を心配しましたが、
この地では、これが当然。
ニューヨークなどは自由州だが、この州より西は奴隷州。
黒人が奴隷として扱われているのだ。
テッドがケンタッキー州に来たくなかった本当の理由は、
これ(奴隷制度)だったのでしょうね。
つまり、これから会うモラレスも・・・
アメリアの声が聞こえたのか、黒人が声を掛けてきた。
「うちの旦那様を呼んだ?」
アメリアは、この黒人も・・・と思っていたら、
自分から「うん 奴隷!」と軽く答えていた。
あれ?随分印象が違う・・・
どうやらモラレスは、この地では珍しく優しい主のようだ。
(おかげでそれほど裕福ではないとか)
あまり支援を求めるのは、良くないのでは?
そんな事を考えていたアメリアでしたが・・・
これで裕福じゃないとか、訳が分からない。
でも仕えている黒人は皆笑顔だし、
モラレスという人は本当に良い人なのでしょう。
まあ、アメリアがベランダから目を合わせた黒人だけは、
何か様子がおかしかったですが・・・
裏があるのだろうか(それは嫌だな-)
この作品は、そういう所は容赦ないしー