漫画好きのひとり言

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片喰と黄金 (北野詠一) 20話

イザヤの乱入で何とか落ち着きを取り戻したが、
モラレスのショックは大きい。
自分の楽園を守るに、彼が取った行動は・・・
 
一人で奴隷狩りの所に行ったという事を聞き、イザヤは理解した。
一人で行ったと言うことは、他の者には聞かれたくない内容。
それはロスには死んで貰うつもりなのだろう。
 
つまり、アメリアの命も危ない。
ロスがアメリアを盾にしても、奴隷狩りはそのまま二人を殺すだけ。
アメリアの死をロスの所為にするだけなのだ。
 
それに奴隷狩りに追われたら、
ロスにとってアメリアは足手まといになる。
ロスがアメリアを殺してしまう可能性もある。
 
奴隷狩りより先にロスとアメリアを見つけなくてはいけない。
この事態をコナーもしっかり理解しているようだ。
アメリアを救う為に、銃を使うことになっても・・・
 
イザヤから人(ロス)を撃つなら、中途半端な気持ちで使うな
一欠片の迷いも指に乗せるなと言われる。
コナーにとって大切なものの一番はアメリア。
 
だからアメリアの為なら迷いはしない。
あの人を脅かすモノを許さない
 
そして逃亡中のロスとアメリア。
ついに州境のオハイオ川に辿り着いていた。
川の向こうは自由州。
ロスが歓喜しないわけがない。
 
しかし奴隷狩りも、奴隷が自由を求めて
オハイオ川にやってくる事は分かっている。
生け捕りは面倒なので殺す
 
気持ちが昂ぶっているロスは周囲が見えていないでしょう。
このままでは・・・
 
この時、木陰から人が現れた。
奴隷狩り・・・ではなくイザヤとコナーだ。
 
コナーはボロボロのアメリアを見て、
ロスを敵と認識したのでしょう。
迷いなくロスを撃つコナー。
 
しかし、コナーの動きを見ていたアメリアがロスを庇う。
銃弾はアメリアを掠めていく。
 
ロスを引き止めようと繋いだ手を、
ロスは温かいと言ってくれた。
あの時、あの人もこんな気持ちで
引き止めてくれていたのですね
 
引き留めてくれたあの人の
その手を私は振り払ってしまいました
それでもあなたは追い掛けてきてくれてまで
送り出してくれましたね
 
だから、アメリアもロスを送り出す。
走れ!!!
 
薄れる意識の中でアメリアは願う
どうか どうか 無事で
 
また会いたいですねぇ
奴隷じゃあなくなったあなたと
どんな話をしましょうか?
 
こうして無事、奴隷制廃止論者に保護されたロス。
ロスが真っ先に彼らに頼んだのは、
アメリアという名前を書いてくれということ。
 
それは絶対に忘れたくない名前。
ロスを人にしてくれた者だから。
 
ロスが死ななくて良かったが、
逃亡に成功してしまった事で、
モラレスにも動揺が広がりそうですね。
 
楽園を解体しちゃうのか、
それともロスは死んだ事にするのか・・・