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悪役令嬢転生おじさん (上山道郎) 4話

お嬢様の中の人は52歳の中年男性。
 
公爵家に仕えるメイド見習いのジョゼットは、
お嬢様の様子がおかしい事に気付いていた。
 
頼まれていた本を持って行くと、笑顔でお礼を言われたが、
以前なら何をやっても返ってくるのは小言だったはず。
 
「見た目は天国 性格は地獄」
これまでのグレイスお嬢様はそんな風に形容されていたのですが、
今のお嬢様はとても穏やか。
「見た目も性格も天国」になっているのだ。
 
他のメイド達も同じで、彼女の変貌ぶりが話のネタになっているのだ。
 
何か良いことがあったのなら良いが、
これは嵐の前の静けさで、
自分達にクビを言い渡す日まで優しくするとか・・・
 
憲三郎が目覚めるまでのグレイスの言動なら、
そう思われても仕方が無いでしょうね。
 
それを聞いていたジョゼットは、
売られるなら一番ドジな自分に違いないと。
でも動揺すれば、余計に失敗しやすくなるモノですね。
 
ポットを落として壊してしまったのだ。
 
これはお嬢様に怒られると思ったが、
お嬢様はポットより自分の事を心配してくれる。
この優しさはきっと、自分が売られる直前だから。
 
せめて、メイドを続けられる所へ売って欲しいと言うジョゼット。
 
この発言で、最近のメイドの間で流れている噂や、
父親としての子育ての経験から、憲三郎は大体察した
 
人は誰でも失敗するものだし、
失敗するたびにクビにしてしまったら、一人前のメイドは育たない。
 
そう言ってジョゼットを納得させようとするが、
今まで厳しかった主人から、そう言われても混乱するばかり。
 
でもグレイスのような厳しさは出せないし・・・
 
そこで憲三郎が取った行動に笑った。
徹底的に甘やかす!!
二人だけの内緒ということにして、
甘くて美味しいお菓子を食べさせたのだ。
 
あまりの美味しさに、悩んでいたことがどうでも良くなったジョゼット。
憲三郎らしい解決策ですね。
 
壊れたポットはドワーフのヴァルツ親方なら直せるかもと、
彼の工房にやってきた二人。
 
親方は20分で直せると言うので、
直すところを観る事にしたグレイス。
 
親方は久し振りにお嬢様が来たので
気合いが入ったと言っていましたね。
 
小さい頃のグレイスは、よく工房に来て飽きずに作業を見ていたと。
 
でも、淑女教育を受けるようになってから
「淑女らしくない」という理由で徐々に足が遠のいて、
自分にも他人にも厳しく、使用人にもキツい対応するように。
 
こうして「悪役令嬢」グレイスが出来上がったのだ。
しかし憲三郎は分かっていた。
本来の少女・グレイスの性質はもっと・・・
 
しかしジョゼットに話しかけられ、思考はここで止まる。
そろそろ戻らないといけない。
 
また遊びに来ると言って去るグレイス。
その約束通り、次の日にはソロバンが作れないかと、
親方に相談する姿があった。
 
グレイスは自分を偽っていたのでしょうね。
でも憲三郎によって本当の姿が見えてくる。
 
グレイスの事を掘り下げるエピソードでしたね。
なかなか面白かったです。