漫画好きのひとり言

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私の少年 (高野ひと深) 41話

トイレで他の社員の会話が聞こえてきた。
椎川が結婚するとかなんとか。
 
婚約したのは結構前だが、
相手の人が資格を取るために大学に入り直したので、
卒業して落ち着いてから結婚するという話になっていたそうだ。
 
椎川が優しい・・・
聡子はその話を聞いた後、
個室にスマホを置いたままだった事に気付き、
取りに戻ると、そこには過去の自分がいた。
 
優しいだと?
だったら、婚約者以外の女性も
同じくらい尊重してくれませんかねぇ!!
 
嫌っているとはいえ、連日のセクハラ&パワハラ
たまに飴を与えて、どこまで耐えられるか試しているのでしょうかねぇ!
あんな男には絶対負けない!
 
ボロボロになりながらも戦おうとしていた
あの頃の自分。
 
椎川がむかつくのは、今でも激しく同意。
そこで過去の自分に語りかける。
でも格闘技とかで強くなって、チャンピオンになったとして、
動機を聞かれたら・・・

最悪だ!
 
そう、誰かのために強くなる必要なんて無い。
弱いままの自分で良いじゃない。
誰もそれを許さないなら、自分だけでも許してあげようよ。
 
肩の力を抜けるようになった聡子。
仕事帰りにコンビニでお茶を買い、信号待ちをしていると、
周りが見えず、赤信号なのに行こうとする大学時代の自分がいた。
 
慌てて掴んで止めた聡子。
あの頃はボーッとしていると泣けてくるので、
とにかく身体中の水分を搾り尽くすつもりで走っていた。
 
誰の言葉も どんな景色も 一瞬で風景にまざって
私に何にも入ってこない
 
今は、そんな時もあったなぁ・・・と懐かしめる余裕が出来た。
まあ、そうなるまではとにかく鍛えるしか無い。
 
帰宅後、妹のまゆと会話。
時差があるから海外にいるのかな。
 
恋人と一緒らしく、母親と連絡を取ると、
入籍しろとうるさく言われるようだ。
 
でも両親を見ていたら、結婚する気になんかなれない。
 
まゆのこの言葉に、聡子の中学・高校時代の自分が激しく同意。
でも今は母親が独りでいる事に、
ちょっと可哀想と同情する2人(中学・高校)の聡子。
 
それを今の聡子は、その優しさは自分に使おうと言う。
その次に優しくしてくれる人、家族なんて余裕がある時だけで十分。
 
さすがに疑いの眼差しを向ける2人の聡子。
今の聡子でも平気という訳じゃない。
折り合いが付いたからといっても、
今もずっと ずっと 傷付いたままなのだから
 
台所でうずくまっている幼い頃の自分。
夜遅くなっても寝なかった。
それは眠ると母親がいなくなるから。
 
眠るのが怖くなったあの頃。
怖いものは年を経て変わっていくが、
そこにはいつも「家族」があった。
 
家族がバラバラになるのが怖い (中学)
家族の顔を見るのが怖い (高校)
自分が家族を作るのが怖い (大学)
 
私はね 「恋」が怖いんだ (現在)
 
それはたぶん、幼い頃からずっと同じ。
父親が他の女性に恋したから
それに怒って母親も誰かに恋をした。
それで聡子は独りになった
 
いつか大人になったら怖くなくなると思っていた。
でも怖いまま。
たぶん、ずっと怖いまま
 
臆病なままの自分でいいの?
いていい。
これからも怖がっていこう。
 
涙を流しながら眠る聡子。
ありのままの自分を受け入れて生きていく・・・
 
恋に臆病な理由が分かりましたね。
両親の不仲が心の傷になっていて、
恋をするのが怖いのか。
 
真修なら聡子を変えてくれるかもしれないけど、
二人が付き合うようになるとも思えないし・・・
聡子はこれからどうなっていくのでしょうね。
 
 
次回は9月20日頃掲載予定!