漫画好きのひとり言

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電波的な彼女 (原作/片山憲太郎 漫画/平岡滉史) 4話

(コンテ構成/降矢大輔 キャラクター原案/山本ヤマト

藤嶋加奈子の葬儀が行なわれた。
彼女の死を悲しむ者は大勢いた。
 
ジュウは重要参考人として連行され、
三時間ほどこってり絞られ、話を訊かれたが、結局は釈放された。
それでも連続通り魔殺人事件の容疑者のリストに載っただろう。
 
誰が彼女を殺したのか?
 
ジュウでなくても気になるものですよね。
そしてジュウは彼女が雨と階段で睨み合っていた事を思い出す。
まさか・・・な
 
雑誌やネットのニュースでは、
藤嶋の事件は、あまり大きく騒がれていなかった。
凶悪事件が珍しくなくなったという事か。
 
ジュウが記事を読んでいると美夜が声を掛けてきた。
何か悩み事があったら わたしに相談してね?
 
この事件に関して、美夜が何か力になれるのか?
「(相談)してどうなる?」
 
それは してみてからの お楽しみ
 
どういう事だ?
何か情報でも握っているのか?
 
まずは雨に訊いてみる。
「おまえは藤嶋加奈子を殺したか?」
 
階段で睨み合っていた。
そしてジュウの母親に見せた本気の殺意。
それらが疑念に行き着かせた。
 
浮かんだシナリオは、
藤嶋に前世の絆を否定されて、逆上し殺害に至ったというもの。
 
そんな事で・・・とも思うし、
こんな事を訊いたら雨が怒りそうなものですが、
雨は「殺していません」とだけ言う。
 
そもそも藤嶋を邪魔だと思っていなかった。
ジュウの敵でない者は、自分の敵でもない。
それに自分とジュウの絆は他人がどうこう出来るモノではない。
 
じゃあ、雨個人は藤嶋の事をどう思っていたのか?
 
雨は「意地っ張り」と言っていましたね。
雨がジュウの側にいるのが、
藤嶋は羨ましかったのかもしれない。
 
藤嶋はずっとジュウと話をしたがっているように見えたが、
彼女の信念、あるいは世間体のようなものがそれを邪魔していた。
 
藤嶋はジュウに好意を持っていたという事ですね。
そんな事を聞いたら、ジュウも堪らないでしょう。
 
そして雨は連続通り魔に関する事で、
見せたいものがあると誘ってきた。
そう言われたら、行くしかない。
 
今も犯人は、のうのうと暮らしているのだ。
藤嶋を殺した犯人は、罪悪感など持たず、
事が済めばもう何の興味も無いようだ。
子供が玩具に飽きるように・・・
 
雨の部屋に通されたジュウ。
母親は快く迎えてくれたが、妹は相変わらず面白い。
 
姉が何故、自分(ジュウ)を妄想の対象に選んだのか訊くと、
驚いたような顔をした。
「・・・あんた本当にわかってないんだ」
 
ジュウは思い出せないが、過去に何かあったという事でしょうか。
そしてそれは妹の光も知っている事。
 
それが何なのかはジュウを敵視しているから、
教えてくれませんでしたけどね。
「あんたなんか ずっと悩んでりゃあいいのよ いい気味だわ」
 
本人に訊くしかないのか・・・
しかし、それは「お姉ちゃんが言うわけない 女の子だもん」と言う。
・・・どういう意味なのだろう?
余計訳が分からなくなった。
 
雨が戻ってきたので、二人のやり取りはここまで。
そして問題の連続通り魔に関する事・・・
 
それはネットにあげられた画像。
二週間前に起きた通り魔殺人事件の被害者。
恐怖に歪む顔や血まみれで苦しむ顔、
そんなものまで投稿されていたのだ。
 
雨は犯人が二人組かもしれないと言う。
殴り殺されている者だけではなく、
ワイヤーで首を絞めて殺されている者もいるのだ。
 
一人は腕力、もう一人は万が一の為に確実な止めを・・・
という役割分担が出来ているのではないかと。
 
そして雨は訊いてきた。
犯人を捕まえたいのですか?
 
クラスメイトが殺されたから興味を持っただけ。
犯人捜しなんて面倒くさいからしない。
 
そう言うと雨は安心したようだ。
そして帰ることにしたが、
雨は見せるか迷っていた画像があったと言う。
 
ジュウの身に危険が及ばないように配慮し、
否定の意志を聞いて、それを信じたようだ。
 
だから見せてくれた。
それは最後の情報。
 
みっともなく泣きわめき無様に命乞いをする顔
自分の知っている人間が極限まで追い込まれ
惨たらしく殺された
 
その様子に満足し
コレクションしているであろう犯人が
俺は許せなかった
俺は犯人を捕まえることにした
 
当然の流れですよね。
雨もジュウなら、きっとこれを観たら、
そう思うだろうと思っていたのではないだろうか。
 
でも、雨には言わずに、犯人捜しも手伝わせない気かな。
ジュウだけではちょっと心配なんだが・・・