漫画好きのひとり言

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時給三百円の死神 (作画/桐原いづみ 原作/藤まる) 3話

財布を探しながら、考えるのは朝月のこと。
未練を晴らしていないはずなのに、
どうして朝月はこの世を去ったのだろう。
 
5日も財布を探しているが、見つからない。
相変わらず黒崎は横柄な態度だし、
飲み物は奢らされるし・・・
 
黒崎に死神は最後まで仕事を勤め上げれば
どんな願いも叶えて貰えるというのは本当か?と訊かれた真司。
 
正直あまり期待していない
そもそも半年も勤め上げる自信がないと伝える。
 
黒崎には言わなかったが、本当に叶えて貰えるなら、
今度こそ後悔するような選択はしたくないと思っていましたね。
 
財布を探している時に
雪希から死者の説明を受ける。
実はロスタイム中は特殊な能力が宿るらしい。
 
朝月の場合は相手の望み、
そして黒崎は顔を見れば、その人の名前が分かるというもの。
 
それは未練に関連する能力らしい。
黒崎の場合、息子に20年も会っていなくて顔が分からないなら、
本当の未練は息子に会いたいという事では・・・?
 
雪希と財布を探しに行く前に、朝月と仲が良かった子と会った。
彼女達が「みんなでお線香をあげに行こうって・・・」と話しているのを聞いた。
「あたしたちが元気なところ見せとかなきゃ」
 
この子達は乗り越えたのだ。
朝月がロスタイム中にお別れを言っていたとしても、彼女達は覚えていない。
こうやって全て忘れるんだ あの日のことも何もかも
俺も死神を退職したら・・・
 
朝月は雪希から説明を受けたとき、
死から逃れられないと知ったとき、何を思ったんだろう
知るのが怖い
自分が情けない ・・・苦しい
それでも時は過ぎて行く
 
いつまで経っても財布が見つからない。
黒崎もぼやいていたが、それが余計に苛立たせる。
 
もういいじゃないですか
息子さんに会いたいなら その力を使って探しに行きましょうよ
どうせ息子さんに会う勇気が無いから誤魔化しているだけでしょう
そんなものに これ以上 付き合わせるなよ!
 
怒られると思った。
しかし黒崎は納得してしまった。
自分のプロフィールは全て嘘。
働きもせずに飲んだくれていたら妻に愛想尽かされた。
挙げ句、酔っ払って駅のホームから落ちて死んだ。
 
財布を落としたというのも嘘。
カツアゲされたのだ。
 
ここまで言わせてしまい、真司は後悔した。
また取り返しのつかない事をしてしまった。
 
せめてカツアゲした連中にやり返しましょうと言うが、
そんなヤツでも自分の息子だと言う。
 
グループの中に息子がいたのだ。
でも父親と名乗り出ることは出来なかった。
単純に怖かったのだ。
 
何故、財布を探していたのか?
それはあの手紙を貰った日だけは、家族だったから。
釣りに出掛け、妻が見守る中、二人で大物を釣り上げたあの日。
 
こんなどうしようもない人生にも、何か意味があったはずだ
あの手紙を見ればきっと思い出せるって・・・
 
でも疲れてしまった
もう行くよ
 
こうして去って行った黒崎。
彼が満足するまで探し続ければ良かった
いつだって大切なものは失ってから気付く
 
二度と繰り返さないと決めていたのに
後悔したばかりなのに
 
黒崎の依頼を受けたのが、自分でなければ良かったのでは?
そんな事を思ったが、雪希は否定する。
真司はちゃんと死神の仕事をやり遂げたと言うのだ。
 
死者は未練を晴らすより、諦めて去って行く事が多いのだ。
それに黒崎は見つけたのだ。
確かに幸せな時はあった。
それを思い出せたから、去って行ったのだ。
 
今回の件を踏まえ、真司は決心した。
バイトを続ける
今度はちゃんと
 
そして雪希が、この仕事をしている理由に興味が湧いた。
叶えたい願いがあるとは言ったが、
それが何なのかは教えてくれなかった。
 
初めて雪希のことをもっと知りたいと思った

恋愛フラグとは違うのでしょうけど、
真司の変化が気になる所ですね。
そして雪希の願いとは? 気になるなぁ。