夢見が丘ワンダーランド (増田英二) 4話
ヒーローがいた。
ピンチに颯爽と現れ、自分達で開発したアイテムを駆使し、
華麗に助けてくれる。
それはマスクの男、猫耳メイド、ハカセの3人組のヒーロー。
UFOが落ちて世界が変わる前から、ヒーロー活動を行なっていた者達。
彼らは間違いなくヒーローだった。
世界が変わる前は・・・
願い事が叶ってしまう世界になり、
努力もなく空が飛べるようになった世界では、
誰もがヒーローになれるのだ。
もう彼らは必要とされなくなった。
世界が変わって居場所を失う者もいるんだなぁ・・・
それなら自分達も特別な力を得るように願えば良いのでは?
でも、それをすると今までの努力を
全て否定した気持ちになるのでしょうね。
しかし新たなヒーローの登場で、完全に居場所を失いそうな3人。
(家賃が払えずに大家に追い出されそうになってしまったのだ)
三人組は大家達に最後のチャンスが欲しいと言う。
新たなヒーローよりも優れていると証明してみせる!
トラブルを望むのはどうかと思うが、死活問題ですからね。
ここは皆に良いところを見せたいでしょう。
まあ、そもそも向こうは、こちらをライバル視していないだろうからなぁ。
三人組に先を越されても悔しくも何ともないだろう。
勝っても虚しさが残るだけだったりして。
次号(後編)に続く!