漫画好きのひとり言

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夢見が丘ワンダーランド (増田英二) 6話

何でも願いが叶うと言われているが、
実は叶わない願いもあった。
例えば「過去に戻る」、「一番になる」、「片思い」。
 
一番にはなれるが、すぐに別の誰かの「一番になる」で
上書きされてしまう。
 
過去に戻れないのは
「他人の過去や記憶を改ざん出来ない」から。
 
一番になれないのは
「他の競争相手を排除することは出来ない」から。
 
片思いが成就出来ないのは
「他人を意のままに操ることは出来ない」から。
 
つまり「他人に干渉する願い」は叶わない。
 
そんな研究をしていた教授と助手(女子高生)クレアがいた。
そしてクレアは教授に片思いしていた。
 
それっぽいことを匂わせても鈍い教授は気付かない。
恋愛に興味がないのだろうか。
 
ここで教授は願いを叶えた者から話を聞いて、
「何故叶ったのか」からアプローチする事に。
 
登場したのは小太郎君。
空を飛んだあの少年だ。
 
クレアは恋のライバルの登場と警戒したが、
小太郎は男の子だよ?
教授はそっちの趣味なら話は別だが・・・
 
小太郎は二人の研究に感心するばかり。
自分も微力ながらお手伝い出来ればと思ったようだが、
クレアの目的が「教授を意のままに操る事」と知って驚愕。
私利私欲かよー!!
 
それでも「片思い」は本当に叶わないのかの実験に付き合う事に。
直接的に干渉出来ないなら、願いの使い方を変えるのみ。
 
瞬間移動を使って「ふとあの子の顔が浮かんだ」風にしたり、
偶然触れ合った手と手、やがて二人は磁石のように惹かれ合うために、
自身を磁石にしたり・・・
 
上手くいくわけが無いですよね。
 
あまりにクレアが哀れで、小太郎は教授に
クレアのことをどう思っているのか訊いていましたね。
 
大人と子供、そんな事はありえない。
教授も惹かれているのでしょうけど、
年齢という壁が厚くて、一歩踏み出せないのでしょう。
 
そんな時、クレアが最終手段(?)に出る。
教授めがけて飛んできたのだ。

こういう願いは簡単に叶うのに、
好きな人に振り向いて欲しいという願いは叶わない。
クレアの涙は切なかった。
 
教授はクレアを抱き止めながら、
自信を持ちたまえ君は魅力的な女性だ
君がその気になれば振り返らない男などいないだろう
こんな念入りに実験してまで叶えたい片思いの相手とは誰だ?
なんて訊いていましたね。
 
鈍いにも程があったが、クレアの表情からやっと察したようだ。
教授もクレアの魅力には気付いていたんだな。
 
やっと思いが叶った。
やはり、この世界はワンダーランド。
叶わない願いなんて きっと無い
 
二人を残して帰る事にした小太郎。
ここで用務員が不思議な質問をしてきた。
 
西棟の方から来たけど何してたんだい?
こんな遅くまで
 
木五倍子教授の研究の手伝いと伝えると、
そんな教授は、この大学にいないと言う。
 
彼の研究室は事故か何かで立ち入り禁止になっていたようだ。
それも用務員が知らないと言うくらいかなり昔に・・・
 
この世界は死者の願いさえも叶えるというのだろうか・・・
 
ただのラブコメだと思ったら、ホラーかよ!
参ったなぁ。
だったら最初から小太郎視点のみで描いて欲しかったかも。