漫画好きのひとり言

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片喰と黄金 (北野詠一) 22話

アメリアとイザヤが出会った男・エリは冷静で賢かった。
しかし流されるままにアメリア達と行動を共にするあたり、
押しに弱いようだ。
 
エリが何処かの団体に入れて貰うつもりだったと言うので、
アメリアもその方が安全と、様々な団体に声を掛けてみたが・・・
 
子供はダメ女はダメ働けないなら参加費は三倍・・・
 
全部、ごもっとも!
結局、アメリアと行動してくれる者を地道に集めるしかないのだ。
 
エリだけなら何処かの団体に入れて貰えそうなモノですが、
強引なアメリアを拒む事も出来ず、
聞かれるがまま 旅の準備を始める。
なんとも真面目な性格だ。
 
そしてエリの持ち物から、彼が教師だったことも判明。
これで彼の性格にも納得がいったようだ。
 
旅の準備に色々と買い物をして、
イザヤを待つ間、アメリアとエリで話をしていた。
 
学校に通っていなくても教養があるアメリア。
家長として必要に迫られた事もあるが、
周囲に読み書きが出来る人、歴史に明るい人、
計算の得意な人がいたことが、彼女にとって幸いだった。
 
そしてエリも教師になった理由を語っていた。
子供の頃、友人が知識を武器に交渉していたのを見て、
知識は人生を左右することだってあると感じたからだ。
 
知識は身に付けても一生使わないかも知れないが
身に付けないと使えない
多くの人が豊かに暮らせるよう その手伝いがしたくて
 
素敵な理由ですよね。
でも、黄金を探しに行くと言う事は、
教師を辞めたと言う事・・・
 
アメリアがそこを突っ込むと、
「ろ・・・浪漫だぜ!」と誤魔化すので、
アメリアは察して、それ以上は追及しなかった。
 
ここでイザヤも合流。
イザヤが買ってきたのは新しい服。
アメリアの分もあったが、男の子の服だった。
 
アメリアは怒りましたが、見た感じで女だと分かると、
色々と面倒なので、これは仕方が無い。
 
そして思い切り買い物をしたら残金が怪しくなってきた。
セントルイスまでの旅費を考えると、ちょっと足りないらしい。
 
そこで、手持ちを簡単に増やすなら・・・
賭博で増やすぜ!!
こういう所がイザヤだなー
 
サルーンでカードゲームを始めるアメリアとイザヤ。
そして、それをハラハラしながら見守るエリ。
すると、「あらあら! 楽しそうだこと」と声を掛けてくる男女のペアがいた。
 
エリの知り合いだったようで、
エリは「セルマ・・・ ハイラム・・・!」と声を掛けていましたね。
二人の名前か。
 
すると少女がエリに近付き、
「黄金を取りに行くなんて言い出したと思えば
こんな浮ついた場所で賭け事とはね!
馬鹿な事やってないで帰るわよ 兄さん!」
 
セルマという少女はエリの妹か。
二人の会話に耳を傾けていた周囲の男達は、
黄金を探しに行くというエリを笑うが、
それをセルマが一喝。
 
本当に黄金を探しに行くという浪漫に目覚めたなら、
応援する余地もあったが、兄は学校が嫌になって
逃げ出す口実にしているだけだから、
連れ戻しに来たというのだ。
 
やる気の無い子供、うるさい土地の所有者、
やっかいな親たち、偉そうなだけの教師・・・
 
学校は問題だらけで、理想に向かって頑張っていたエリも
ついに心が折れて逃げ出したのだ。
 
そんなの格好悪い
理想に向かっていた兄は格好良かっただけに、
セルマのショックは相当なモノでしょう。
 
しかしそれを聞いて、エリを手放すアメリアではない。
こんなまともな人 手放すものですか
 
それにはイザヤも同意。
勝手に連れ帰られるのは納得がいかない
 
ここは賭場だ
そっちが勝てばお兄ちゃんは返してやるぜ
 
セルマは拒もうとしたが、二人が銃を持っている事に気付き、
ここは二人の話に乗るしか無かった。
 
・・・・っ! 卑怯な・・・
分かったわよ!
あんたたちみたいな不良に 兄は渡さない!
 
どっちが主人公だよ!という展開ですよね。
アメリアの方が悪役になっているよ。
わざと負けるのかなー