俺のキスで世界が変わるなら （紺條夏生） 8話 【隔月連載】

土田は蜂谷の心は水神にあると、
蜂谷の眼鏡ケースの中の縁結びのお守りを見て悟っていた。
だから手を出しては駄目だと、諦めようとしていた。
 
「ヤられても　しょうがない」
でも、この言葉が土田の火を点けた。
もう土田は止まらない。
 
蜂谷の服を脱がし、素肌に手を伸ばしていく。
憧れていた人の体が目の前に。
土田は興奮を抑えきれない。
 
蜂谷は抵抗するものの、土田のテクニックに
徐々に快感を覚えて抵抗が弱くなっていく。
 
蜂谷も水神相手に想像していたわけで、
全く覚悟が無かったわけじゃない。
 
でも相手は8歳下で部下の土田。
 
腕が回らない厚み
跳ねのけられない重さ
女と全然違う硬い体
力じゃ絶対　勝てない相手に貪られる　この感覚
 
初めての体験に興奮しているよ。
 
責め続ける土田。
蜂谷が抱かれているのは多分「好奇心」。
心は水神に惹かれている
分かっている　勝てない
 
でも水神には感謝している
水神蒼馬くらい圧倒的な魅力のある男じゃなきゃ
35までノンケで生きてきた蜂谷さんの性的対象に
「男」というカテゴリーは生じなかっただろう
 
俺じゃ無理だった
ありがとう水神サン
アンタが作ってくれた隙間に　俺が入り込めた
 
そしてカラダに存在を刻む。
自分との行為が「キモチイイ事」だと刷り込む。
 
蜂谷に無理はさせられないと、
手によって同時フィニッシュとなりましたが、
蜂谷も相当気持ち良かったようだ。
 
「男に抱かれたくらいで世界は変わらない」・・・・って思っていたけど
俺の世界は変えられた・・・・かもしれない。
 
・・・しかし、アワーズGHでここまで描写するとはー
読者層的に、この作品が受け入れられるのだろうか・・・