漫画好きのひとり言

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もののがたり(オニグンソウ) 七十七話

兵馬達が還る場所を守る白百合達の前に現れたのは
藁座廻が一人・唐傘“凩”。
 
塞眼も陣を敷いて迎撃態勢を取っていたものの、
相手が大物過ぎましたね。
10人掛かりで抑えこもうとしたが、押し返されてしまう。
 
御三家ならいざ知らず塞神の力を少し借り出せる程度の人間が
私達と戦うつもりで待ち構えるなんてねー
面白い なら存分に相手してあげる
丹念に潰し 咀嚼してあげるわ
 
これは厳しい戦いになりそうだ。
 
そして常世に足を踏み入れた兵馬達。
唐傘は傘下の付喪神達を利用して、兵馬達の力を削りに来た。
 
これは兵馬達にも想定内。
付喪神を使ってくるなら、その力をそっくりそのまま返す。
さすがに傀儡符を量産する時間はないので、八衢のやり方を利用する。
 
八衢式“刻態”傀儡符
一枚の符を刻んで使う“刻態”
これなら十分に用意出来るし、複雑な命令も必要ない。
そう、命令はただ“弾け飛べ”と。
 
前もって符に込めた霊気を源に発動するので、
付喪神が扱うのにもリスクが無い。
体力も温存できるし、これは実に便利だ。
 
立ちはだかる敵を薙ぎ払い、前へ、前へ
 
優先すべきは兵馬。
最悪 誰が現人神の元へ辿り着けば良いか・・・といえば、
それは唯一 現人神を踏み止まらせた 声を届かせた
その実績からも兵馬が妥当。
異論があるわけがない。
 
理想は唐傘一体ずつの撃破だが、それが叶わず
例えば複数同時に現れた場合は兵馬以外の者が体を張り、
とにかく現人神への道を拓く。
 
塵外には大樹、時雨には婚礼調度達・・・といったように、
何かしら因縁がある組み合わせになっていましたね。
 
そして兵馬の前には見覚えのある鳥居と階段が現れた。
黄泉路とは本来 明確な形を持たない通路
そこで何かしらの舞台を用意する場合は
場に臨んだ者の記憶を元にして構築される
 
つまり、階段を登った先で待っている者に、
兵馬は見当がついていた。
 
自分の声は聞こえてますか?
いや どちらでも構わないか・・・
今からあなたを倒します おじいさん
これまで培った力を振り絞って
自分の全てを見せつけて 刻みつけてみせます
 
岐家次期当主 岐 兵馬 参ります!!
 
造兵も唐傘に操られるのは不本意なはず。
一刻も早く倒して、唐傘から解放することこそ、彼の供養になるでしょう。
戦え、兵馬!!