漫画好きのひとり言

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片喰と黄金 (北野詠一) 24話

こうしてハイラムも旅に参加。
・・・したのだが、早速イザヤが確認。
 
お前さんは何が出来んの?
 
腕っ節が強いわけではなく、旅経験が豊富というわけではなく、
ライフルの腕が良いわけでは無い。
 
がっかりするような表情のイザヤ。
プライドが傷付いたハイラムは、他の団体に行く気になったが、
エリはアメリアという生徒を得たので、他の団体に行く気はない。
 
エリと比較しながら生きていたいだけに、
やはりハイラムもアメリア達と一緒に旅をするしかない。
 
アメリアは人手が増えるだけで有難いと擁護するが、
それは無能仲間が増えて喜んでいる事が見え見え。
 
アメリアにはマッサージが得意という特技?があるので、
このままではグループ内でハイラムが最下位だ。
 
焦ったハイラムは、移動手段の確保に頑張った。
格安の駅馬車を見つけてきたのだ。
 
しかし乗る時に嫌な声が聞こえてきた。
「あれって 例の・・・ 呪いの馬車」
「あの馬車が走るところには 開拓者の亡霊が出るんだって」
 
えっ・・・
 
しかし、馬車は発車。
当然、車内には沈黙が流れる。
 
随分と荒れた道を走るので、それを確認すると
裏道を走っているようだ。
 
こちらの方が 都合が良いもので・・・
 
何か嫌な予感しかしない!!
気を紛らわせるためにアメリアは
エリからアメリカの歴史について学んでいました。
 
イギリスの植民地であり、イギリス人が暮らしていますが、
イギリス本国にいる者とは大きな隔たりがあった。
 
元々不満があってアメリアに渡ったのだから、
イギリス本国の意向に沿う事に不満があったのだ。
こうして独立戦争が始まり、植民地側が勝利。
独立を認める事になった。
 
しかもフランスから格安でフランスが支配していた土地を購入。
さらに合衆国は広大な土地を持つ事になった。
 
この広大な土地を活用するには人がいて、街が無くてはならない。
人々は広い西の土地を少しずつ拓いていく。
こうして現在進行形で開拓が進んでいるのだ。
 
中には志半ばで亡くなった開拓民もいるだろう・・・
そんな話をしていたら、馬車に大きな衝撃があった。
 
車外に出ると運転手が倒れていた。
一体何があったというのか!?
 
辺りは無人、落下、そして怪我、
壊れた馬車、荒れた道
 
これ普通の事故じゃね?
 
馬車の業者を問い詰めると、
亡霊の噂は自分達で流したようだ。
 
仕事を鉄道や蒸気船に取られ、会社はお金をくれないから
護衛費用を節約したくなって、怖い噂を流せば強盗も近寄らないと思ったが、
そうしたら普通の客も減り、収入も減ったので、
馬車の整備を先延ばしにしていたら壊れた。
 
荒れた道を使っていたのも強盗に遭わないためか。
一番怒ったのはハイラム。
お前らのせいで俺の立場はなあ・・・!!
 
この駅馬車を連れてきたのはハイラムですからね。
そりゃそうだ。
 
しかし、このままで良いわけがない。
道を整え、馬車を直し、次の駅まで行く。
 
馬車を直したのはハイラム。
家具修理職人で道具も持ってきたし、
何よりイザヤに「修理は俺も出来ねぇわ すげえじゃん」
言われたのが大きい。
 
これで、グループ内で存在感を示せる!
ショックを受けたのはアメリア。
無能仲間と思っていたのに 裏切り者・・・!
・・・最低である。
 
しかし、これでアメリアも奮起。
自分に出来そうなこと・・・道の整備に頑張った。
 
再出発する頃には体力を使い果たして倒れていましたが、
充実感があったようだ。
肉体労働の達成感。
 
そして、元々あった道を少し整えるだけでも大変なのに、
道を切り開いていくのは凄いことだと実感。
 
そして、それは今も続いている。
アメリカ合衆国は今 出来ていっている
人々の手で・・・ 私も その一人
 
アメリアが馬車の上で、そんな事を思っている頃、
馬車の中ではイザヤとエリが会話をしていた。
 
アメリアに、この土地が拓かれる前は何だったか
誰がいたのか、教えないのか?
 
エリは隠すつもりはないが、教え方が重要だという。
そしてイザヤについて考えていた。
 
イザヤは教養がある。
それこそエリよりも高等な教育を受けている。
絵も、基礎を習ったものだろう。
一体、どんな人生を送ってきたのか・・・
 
でもそれを訊くのは止めた。
代わりに「殺す」と軽々しく言うなと注意した。
 
人殺しを軽々に考えるな
人を殺めたことなんてないのに
 
あるよ
 
この時のイザヤの目は実に冷たかった。
彼は本当に人を殺した事があるのでしょう。
さらに謎が深まるイザヤ。
 
本当に彼と旅を共にしていて大丈夫なのだろうか。
 
ちなみに次号休載。